ただ好きでいたいだけ【再会編】 (ページ20)

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#05-5 ページ20

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頑なに個室まで来ようとする廉を
私も折れずに拒否した。

ここ一番無駄な時間を過ごしている気がする…

ハッと何かに気付いた廉は急に黙り込んでしまい

咄嗟に視線の先へ振り向く

勇太「…俺酔ってんのかな」

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ぱちぱちと瞬きするジンさんは、ゆっくりと廉に近づくと「えーなんで居んの!」って驚いた。

それに子犬のように両手で頭を撫で回すと「やめろ」と嫌がりながらも楽しそう。

その隙に個室に戻ろうと足を進めたら「あ、逃げた」って声が聞こえたけど無視して戻った

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紫耀はハイボールを飲みながら、携帯をいじっていて
私に気付くなり通りやすいように席から立ち上がる。

隣に座るなり、紫耀は私を見て

紫耀「気分悪い？」

「ううん、大丈夫」

顔を覗き込むその表情はいつ見ても慣れない。

恥ずかしくて逸らすと、ふふと笑って
彼の指が私の髪を絡ませる。

紫耀「ねぇA」

「なに？」

他の部屋からの笑い声、ぱたぱた響く足音

妙に頭にこびりついた廉に落ち着かない私は

ごくっと唾を飲むと、ここでも鼻歌交じりにジンさんが戻って来た。

紫耀「結構時間掛かったけど、今日も調子悪いの？」

勇太「偶然にも友人と会って盛り上がっちゃった」

紫耀「まじ？？良かったじゃん」

「…」

救われたのか、邪魔されたのか

紫耀はさっきの言葉の続きは言わず

そのまま一気にハイボールを飲み干した。

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