ただ好きでいたいだけ【再会編】 (ページ15)

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#04-3 ページ15

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廉「雨、止んだな」

さっきとは嘘のように静まった夜空は

色々起きた1日の終わりの合図のよう

結局、深夜超えてしまったけど

正直、楽しかった。

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「遅くまでありがとう」

車を降りて、最後に窓から廉に伝えると

眠そうにも「おん」とだけ答える。

「居眠り運転しないように」

廉「大丈夫や」

「じゃ、頑張ってね」

次、会えるのはいつになるのかな

こうやって話のも、もしかしたら

今日で最後なのかもしれない。

そんなことを思って廉に最後に手を振ると

廉「A、待って」

「…なに？」

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廉「俺もAに聞きたいことある」

道路と雨が混じった独特な臭いと

微かな廉の匂い

廉から感じる視線に吸い込まれそうで

平然に装って内心落ち着かない。

「なによ、早く言ってよー」

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廉「結婚すんの？」

「…」

廉「なーんで黙んのよ」

ゆっくり頷いた。

そんなこと聞かれるなんて思わなかったもん

「そうだよ」その4文字がすぐに出てこないなんて

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廉「ちゃんと好き？」

廉「結婚後は専業主婦？」

廉「夢は諦めたん？」

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「好きだよ、彼のおかげで今の私なの」

なにをそんなムキになってんだろう

強く言い張った私にフッと鼻で笑うと

廉「また会おうや、バーで待ってんで」

じゃ、と捨てセリフを吐いて車を走らせ

また、どくんとなる胸を押さえて立っているだけで精一杯だった。

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