ただ好きでいたいだけ【再会編】 (ページ12)

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廉「何？気になんの？」

「別に、久し振りだから」

ふーんって軽快にハンドルを握る姿に

なんだか廉のペースに流されてる気が…

廉「気になるんやったらこの後付き合ってやってもええで」

「…は？？」

停止する車に気付いて、

外を見ると目的地のホテルに着いていて

廉「どーすんの？待っててええの？」

「…時間的に…マキさんが心配するんじゃ」

廉「今はマキとは、一緒に居らんよ」

今日1日で情報量が多すぎて、反応が鈍くなってきた。

廉「早よ決めてーお腹空いたわ」

「分かった…少しだけなら」

廉とは過去の話であって、

久し振りに友人として交流するだけだ。

大丈夫、ちゃんと紫耀にも連絡するし

明日に支障ならないように早く帰るから

廉「あとさ、」

荷物を下してドアを閉める前に呼び止められ

助手席から顔を出して廉の言葉を待つと

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廉「お願いやけど、その左手の眩しいの外して来てくれへん？？」

「…え」

どくんと大きく心臓が震えたような気がして

廉「何か悪いことしてるみたいで嫌やねん」

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チェックインを済ました後、

部屋に入って、とりあえず洗面場に向かう。

鏡に映る自分に言い聞かせるように

紫耀を裏切るようなことはしちゃだめ。

やましい気持ちなんてない

紫耀の最後のメッセージに

" 寝た？風邪ひくなよ、また明日 "

返信が出来ないまま

「紫耀…ごめん」

寂しくなった左手。

ほんの少しの間だけ、許して

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