ただ好きでいたいだけ【再会編】 (ページ7)

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#03【動き出す】ページ7

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結局、コンビニまで海人くんに送ってもらったけど

ここのコンビニにも懐かしい～

よくここに寄ってたな～

ミネラルウォータを買って

紫耀が予約したホテルまでの道のりをナビで確認。

うん、そこまで遠くない。

やっぱり歩こう

ゴロゴロと鳴るキャリーケースを引っ張って

ナビ通りは進むと、初めて通る裏道ばかりで

飲み屋街なのかな？

両側に並ぶ店舗に、程よく酔った人々たち

おでん屋台もあって

思わず唾を飲み込んでしまった。

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明日はここで皆と飲むか、

そんなこと考えていたら

後ろからの衝突に思わず体が保てず

派手に地面に倒れ込んでしまった。

痛いというか恥ずかしいというか

何が起きたのか、色々な感情が混ざって恐る恐る振り向くと

いかにも酔っ払ってますと言わんばかりの千鳥足の中年男性が居た。

「お姉さん大丈夫ですか～？」と心にもない言葉を掛けられ、無視して立ち上がり進むと

気に障ったようだった「無視してんじゃねえよ‼」と近くにあった自販機のゴミ箱を蹴飛ばすから

怖くて足が動かなくなってしまった。

海人くんたちにお願いして帰れば良かった…

コンビニからタクシーに乗って帰るべきだった…

周りからも引いた目で誰も近づけられない雰囲気、

やだ…怖い…。

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『大きな音立てないでちょーだい‼営業妨害で警察呼ぶわよ‼』

隣のお店からそんな声がすると

男性はどこか別の道を歩いて行った。

『大丈夫～？アンタ怪我してんじゃない』

見た目、喋り方、

とても女性らしくて

おまけにいい香りがする。

でも私の腕を掴んだ

大きな手に筋肉質な脚に察した。

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