#02【懐かしさと変化】 ページ4
.
この話を知ってるのはジンさんだけで
まだ会社には公にしていない。
.
空港を出ると、すぐにタクシー乗り場へ向かう。
久しぶりの東京に、思わず
あの日のことを思い出してしまう。
_ 俺は､お前の夢を諦めへん
.
元気にしてるのかな…
どんどん懐かしい道のりに
胸の鼓動が早まる。
ここを曲がれば、あの店があって
そこのコンビニを過ぎれば…
『到着しました』
.
なんだか急に重たく感じるキャリーケース。
聞こえてくる店内の声
勇太「行くよ？」
ゆっくり頷くと、勢いよく扉を開けると
カランカランと鳴る、変わらないベルに
あー、このハニーボイス…
勇太「やば、固まってる」
ジンさんの背後から
顔を出して中を伺うと、
パチっと目が合い、え？え？と挙動不審。
.
海人「…本物？？？」
勇太「本物だよ」
「久しぶり〜」
うおおお！！とすごい素で
ジンさんに抱き付こうとしたところに
ア「まだ仕事中です！！！！」
と、ぐいっとシャツの襟を引っ張ってキッチンへ入っていく。
今、サラッとアリサちゃん現れたよね…？
.
ボブヘアになって…可愛くなってる〜…
勇太「どこ座る？」
「ここで」
カウンター席に並んで座ると
まだ騒いでいる海人くんに
「うるさい」と一言で片付けるアリサちゃん。
.
全然変わってないなぁ…
_お飲み物どうされますか？
後ろから聞こえたスタッフの声に振り向くと
これまた開いた口が塞がらない。
.
「アイさん…？！」
オーナーの想い人アイさんだった。
勇太「もしかして、あれからオーナーと？」
その質問に、ふふふと笑うアイさんに深く追求しなくても答えはわかった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 295人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「永瀬廉」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おもち | 作成日時：2021年2月22日 19時
