Sakura spills…(red/ss) (ページ31)

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早朝からの
取材帰りの新幹線で眠りに落ちそうな時
ポケットの中のスマホがブルっとした

名前と『先日はありがとうございましたと言う文字を見て』
声が出そうになる口を抑えた

金曜日から
何度も見ていたクローバーのアイコン

これも相葉くん似の彼を
連想するから(汗

すぐに既読にするのが
少し悔しくて

しばらく手に握っていた

そんなのは数分しか耐えられず
LINEの画面を開く

『体調は良くなりましたか？』

ありがとうだけで終わらない様に…
？で返す

すぐに既読になり

『お陰様で良くなり
今日から仕事に復帰しています
お忙しいのに、
お返事ありがとうございます』

なんて……返す？

ブルッ……

『病院までのタクシー代とか
ご友人の病院とは言え
特別室に入院して頂いて
病院から入院費はいりませんと
言われてしまって…
このままでは申し訳無いので
今度、お支払いするので
お会い出来ますか？』

お…会い…出来…ま…す……か…？

「ちょっ…………ちょっ」

「櫻井さんどうしました？」

「いや、別に」

…とうしよ

文字を打つのは早い方なのに
緊張から上手く打てないでいると

次のLINEが届いた

『すみません。会いたいとか
櫻井さんの様な有名人の人に
失礼でしたね
マネージャーさんを通してでも
構わないので
お時間のある時にお返事を下さい』

『体調が戻られて安心しました
僕が勝手にした事なので
お金の事は気にしないで下さい』

とりあえず
既読スルーしていない
と言う意味も込めて

打っていた文章だけ…送った

そして…
言葉を選びながら文章を打った

『でも
青木さんのお気持ちが済まないと思うので
お会いしましょう

今度、
御一緒に食事でもいかかでしょうか？』

送信｡｡｡
すぐに
既読はつかなったが

夜の番組の打ち合わせが終わった後
返信が来ていた

『お疲れ様です
櫻井さんのご都合に合わせますので
ご連絡お待ちしています

今夜のニュース楽しみにしてますね』

すぐに
スケジュールアプリを開いて
予定を確認した

来月のオリンピックまで
予定がびっしり…で泣きそう