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*
心の中で自分の行いの反省を終えたところで、坂田さんの甘ったるい視線に気がついた。物言いたげな姿を不思議に思い、彼の言葉を視線で促す。
「ゆくゆくはAともしたいんやけどなぁ……あかん？」
少しの間戸惑ってしまい、無言で見つめてしまっていたが、はっと我に返ると慌てて否定してみせた。
「……っい、嫌に決まってます！」
「んー、ざーんねん。けどいつでも口説くから」
坂田さんのその笑顔は、曇りなどなくまっさらなのだがいまいち言っている内容で純粋さなど消し飛ぶ。
けれど、この数日間で四人の陰間様に恥ずかしいことを惜しげも無く言われてしまい恥ずかしさなどとうに消し飛んでいる私には、ただ呆れることしか出来なかった。
「ねーえA、俺の事無視？」
「無視なんてしてません、ただ呆れているだけです」
「……もー、Aはウブでかわええって聞いてたのに、何か違う……」
「…だ、誰から聞いたんですかそれ！？」
思わず身を乗り出して聞く。いくら格下の私とはいえ、失礼にも程があります。
なのに坂田さんは私の表情が変わったことに対して嬉しそうに笑うだけで、その糸口すら教えてくれない。……今度違う陰間様に問い詰めよう。
「んー、予定変更かな」
その不思議なよく分からない言葉に、乗り出していた姿勢を元に戻して坂田さんを見つめると、彼は床に下げていた視線を戻し、私の顔を覗き込んだ。その朱の瞳に、目を丸くしている少し歪んだ私が映り込んでいるのが見えた。
「口説くのは今でもええよね」
く、どく？
意味がわからず首を捻っている私に、さらに顔を寄せてきた坂田さん。整いすぎている顔の圧に少し物怖じすると、坂田さんは柔らかな手つきで私の手を取りそれを自らの指と絡めて、そして笑った。
「わっちと一夜の契りを交わしんせんかぇ？」
「へ、」
「……なーんちゃって」
絡められた手を持ち上げられ、目の前の唇にあたる。ぷに、とした柔らかい感触の後に、指に彼の吐息が当たり、そこで止まっていた思考が動き出した。やっと事態を理解することができて、思わず自分の手を思い切り引っ張って逃げる。
「ちぎっ……、嫌だって言ってるでしょう！！」
「えー？交合おうよ、A」
「言い方変えても嫌なものは嫌です！」
「ちぇー」
ぷくり、と頬を膨らませて僕は機嫌が悪いです、と強調してくる坂田さん。そんなことしても駄目です！
……交合う、なんて恥ずかしいよ。坂田さんのばかー！
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響 - めちゃめちゃ好きです！よかったら続きお願いします✨ (2022年5月23日 21時) (
レス) id: c19490a4d5 (このIDを非表示/違反報告)
甘党ミカン - 4人とのやり取りにニヤニヤしてました((どうでもいいかもですけど笑ってるけど目元が笑ってない怒り方ってなんか怖いですよね(自分だけかも)最近､花魁等にはまってるのでこういう作品をありがとうございます(*´▽｀*)更新頑張って下さい! (2020年9月25日 2時) (レス) id: 8dcda58632 (このIDを非表示/違反報告)
絵怜音(プロフ) - のこさん» コメントありがとうございます！いやいや、私も書きながらニヤニヤしてるので！いや寧ろ、カオナシみたいに語彙をなくしているので！多分私の方が気持ち悪い……です！のこさんこそ、コロナにお気を付けてくださいね。コメントありがとうございました！ (2020年5月13日 6時) (レス) id: d5db198697 (このIDを非表示/違反報告)
のこ - 更新お疲れ様です！とても面白かったです！！urtさんサイド最高です！一人で2828してました！！(キモいですよね…)更新頑張ってください！コロナウィルスにも気おつけてくださいね。コメント失礼しました！ (2020年5月11日 21時) (レス) id: e0ede7313f (このIDを非表示/違反報告)
絵怜音(プロフ) - ゆりま(ゆきな)さん» コメントありがとうございます！花や、花良いですよねー！私も好きです！面白かったですか！嬉しいです！更新頑張ります！ (2020年5月9日 9時) (レス) id: d5db198697 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵怜音 | 作成日時：2020年4月4日 18時
