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*
「＿＿＿ということがございまして……」
「うんうん、辛かったねぇ……」
あの後、部屋から出ようとした小夜さんと搗ち合い、先程までの使用人さんとの事の経緯を話していた。心への衝撃が凄いのです……
「その人の、名前は分かる？」
「……わからないです」
「じゃあ容姿の特徴は」
「……すみません、覚えていないです」
「声の特徴とか」
「……そういった表現をするのが苦手で」
頑なに話さないでいると、小夜さんは私の意図がわかったようで橙色の灯りを見下ろしてため息をついた。
「その子を守るのはいい事だけど、貴方が本当に辛くなったら言ってね」
「はい、ありがとうございます」
あの人にも人権があるし、私がこうやって泣き言言っているのも言わば告げ口のようなものだし。言わない方がいいと思う、と自分で考えた上だったのだけれど、どうやら逆に心配させてしまったみたい。
「じゃあ、次に浦田との事だけど、仲良くなれた？」
「あ、はい。それなりには」
私は浦田さんとセンラさんとのことを、こちらも人権を損ねない程度に上手く要約して説明した。
「うーん、成程ね。浦田はAの予想通り愛したい欲が出ていて、センラは同じ境遇に依存したかったのね」
「そう、ですかね……？実感湧かないですけれど……」
「そう？まあ平気よ。今はからからだった土に水がかかった状態だから、引き続き頑張って」
「……え、土が潤っただけじゃダメなんですか？」
「ダメよ〜？もっと、その箱の中が水浸しになるぐらいにしないと」
「……そ、そうなんですか……」
小夜さんは、目を鋭くさせて、狡猾な策略家の顔をしていた。……この人は敵に回してはいけない、と心に刻み混みました。凄く聡明だものね。
「それじゃあ、明日は志麻と坂田ね。……あら、すごい二人が残ってしまったわね」
「え、何処がどんな風にすごいんですか」
恐る恐る問うた。小夜さんは、月を眺めていた視線をこちらに向けて、その瞳にイタズラな光を浮かべる。
「まぁ、それはお楽しみで。食われないでね」
「楽しめないですし私食べられちゃうんですか！？」
え、え。どちらに食べられるというのだ。記憶はないけれど多分清純は保っているはずなのだが。それを初対面の人に奪われる……？
「小夜さんちょっと詳しく教えてください」
「まぁもう夜も深いから寝ましょう？今日はここで寝て」
「小夜さん〜……」
綺麗に逃げられました。そんな、何をされるの。
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響 - めちゃめちゃ好きです！よかったら続きお願いします✨ (2022年5月23日 21時) (
レス) id: c19490a4d5 (このIDを非表示/違反報告)
甘党ミカン - 4人とのやり取りにニヤニヤしてました((どうでもいいかもですけど笑ってるけど目元が笑ってない怒り方ってなんか怖いですよね(自分だけかも)最近､花魁等にはまってるのでこういう作品をありがとうございます(*´▽｀*)更新頑張って下さい! (2020年9月25日 2時) (レス) id: 8dcda58632 (このIDを非表示/違反報告)
絵怜音(プロフ) - のこさん» コメントありがとうございます！いやいや、私も書きながらニヤニヤしてるので！いや寧ろ、カオナシみたいに語彙をなくしているので！多分私の方が気持ち悪い……です！のこさんこそ、コロナにお気を付けてくださいね。コメントありがとうございました！ (2020年5月13日 6時) (レス) id: d5db198697 (このIDを非表示/違反報告)
のこ - 更新お疲れ様です！とても面白かったです！！urtさんサイド最高です！一人で2828してました！！(キモいですよね…)更新頑張ってください！コロナウィルスにも気おつけてくださいね。コメント失礼しました！ (2020年5月11日 21時) (レス) id: e0ede7313f (このIDを非表示/違反報告)
絵怜音(プロフ) - ゆりま(ゆきな)さん» コメントありがとうございます！花や、花良いですよねー！私も好きです！面白かったですか！嬉しいです！更新頑張ります！ (2020年5月9日 9時) (レス) id: d5db198697 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵怜音 | 作成日時：2020年4月4日 18時
