40.溢 ページ41
Aside
だいすき。
小さくつぶやいた。
少しするとセピア色に染まっていた世界が色づき始める。
どうやら止まっていた時が動き出したようだ。
私だけの10秒間は終わってしまった。
「…A？なんか言ったか」
轟くんと少し距離を置いて立ってる私を不思議そうに見つめて、話しかけられる。
「なんでもないよ」
そう、なんでもないんだ。
この関係がただ心地よかったはずなのに。
無性に、その瞳には私だけを映していてほしいだなんて、彼女でもないのに思ってしまって。
「…やっぱ顔、赤い」
「え、」
すたすたとこちらに向かってきた轟くんの手が、私の前髪にそっとふれる。
手付きが、まる壊れを扱うように優しくて。
でも何処かぎこちなく、若干の躊躇いや緊張を感じたのは気の所為だろうか。
もっとずっと手慣れていると思っていた。
だって轟くんは、私とは全く違う世界に住むような人だから。
おでこに感じる轟くんの右手はひんやりとしていて気持ちいい。
心配そうに顔を覗き込む彼の目を見て、今だけはこの人の瞳には私しか映っていないことに優越感を感じた。
「熱あるんじゃねぇのか」
「そう、なのかも…？」
今までこんなこと考えたこともなかったのに。
貴方の瞳を独占していることに喜びを感じたのは、
きっと全部全部この熱のせいだ。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
轟くんはぴば🎂
続く (更新停止中)
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うい(プロフ) - Nさん» Nさん、コメントありがとうございます😻😻 連載を初めてかずっと読んでいただけていると知って本当に嬉しいです。気遣うような優しい言葉も頂けて感謝の気持ちでいっぱいです🎀これからも頑張りますー！！ (11月11日 17時) (
レス) id: f53586a760 (このIDを非表示/違反報告)
N(プロフ) - こんばんは。連載当初からずっと読まさせていただいています。本業が大変かと思いますが、更新頑張ってください！応援しています☺︎ (11月9日 22時) (レス) @page37 id: c2fb070a76 (このIDを非表示/違反報告)
うい(プロフ) - ゆずなさん» コメントありがとうございますー！本当に嬉しいし励みになります^^ 更新頻度遅くて申し訳ないですが気長に待ってくださると嬉しいです！ (11月7日 23時) (レス) id: f53586a760 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずな - この作品めっちゃ好きです！続き待ってます( *´꒳`* ) (11月5日 23時) (レス) @page36 id: f39121074c (このIDを非表示/違反報告)
うい(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございますー！更新頑張ります！ (2023年2月9日 21時) (レス) id: e9ca2c40ed (このIDを非表示/違反報告)
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