周りと違って何が悪い【wrwrd!】 (ページ9)

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？？-side

なんで俺が呼びに行かないといけないのか訳が分からなかった。

他のやつに任せたらええやん…、って言ったら″アイツ″が即答で無理って言いよった。

…はぁ？？？

ここのヤツら以外に関わるのは無理やって言ってんのに…、なんでなん？

ましてや女？無理無理無理、無理やって。

嫌な記憶しかないんに…、なんで俺なん？

他のやつで良かったやろ…。

そう思いながら女のいる和室まで重い足を動かして行った。

入口まで来て俺は拒否反応が出た。中にいるという事実に、女がいるという事実に、俺は苦しくなった。

少しすると女が障子を開けひょこりと顔を出して声をかけてきた。

っは？なんで…、声かけてきたん…？

俺の知ってる甲高いような頭に響く声ではなく、女にしては低めの落ち着いた声。

俺を見る目は軽蔑だとか気持ち悪いものを見るような目ではなく、暖かい目だった。

我ながらちょろいと思う…、それだけで軽く警戒を解いてしまうのだから。

改めて女が俺にどうかしたのか聞いてきたから、着いてきて欲しいと伝えた。

まぁ出たのは蚊の鳴くような声か細い声だったのだけれども、女は聞き取ったのか着いていくと言った。

目的地まで行くのに何度も何か話そうとした。けれども、喉に声が張り付いて出なかった。

向こうから話しかけてくれたこともあったが、やはり喋れないし怖いしでビビってしまった。

それ故に気遣ってくれたのか向こうから話しかけてくることは無かった。

有難かったけど…。

そうこうしているうちに目的地に着いた。

女の方をチラリと見てから障子を勢いよく開け、中に入ると後ろから続いて女も入ってきた。

…俺の知っとるような女やないのは分かったけどはよ向こう行きたい…。