周りと違って何が悪い【wrwrd!】 (ページ8)

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しばらくぼうっと庭？を見ていたらこの和室に近づいてくる気配がした。

俺に手刀を食らわした彼とは違う気配。

大人数いるという予想はかろうじて当たったようだ。

その気配の持ち主は俺のいるこの和室の入口付近まで来た。

…来たはいいけれど、一向に入って来る気がしない。

どうにも戸惑っているようだ。

…仕方ない、俺が出るしかないか。←

布団から出て障子のところから顔を出し、戸惑ってた人に声をかけた。

『…あの、どうしました？』

その人は俺が声をかけたことに驚いた。

多分。

男性なのは分かるけれど…、フードを被っているから表情までは読み取りにくい。

驚いて声も出ていないので改めて聞いた。

『…どうかしましたか？』

フードを被った男性は「…え、あ、……て…」とか細い声で言うものだからこっちが戸惑ってしまった。

が、まぁ内容は聞こえたから良しとする。

『分かりました。着いていきますので案内お願いします』

そう言うと、フードの男性は驚きながらも歩き出した。

…なんで？？「着いてきて」って言うから着いていきますって言っただけなのに。

まぁいいか。

どこかに向かう道中は何も話すことは無かった。と言うより、何度もフードの男性が喋りかけようとしてくれていたのは分かったのだが、声に出来ずに終わったため話せなかったのだ。俺から話しかけたらフードの男性がビビって話せなかったし。

目的地に到着したのかチラリとこちらを見たかと思えば障子を勢いよく開け、中に入っていった。

俺はそれに続いて『失礼します』と言いながら中に入った。