☆ ページ24
*
寝てたら気配がした。
起きて用があるのか問うてみたら親友達に何故構うのかと聞かれた。ので、大切だからと返した。
というのが前話の流れ？
ヘルメットさんは垂れ目の気だるげな雰囲気の、例えるなら猫のような人。
shp「大切だから……？」
『うん、そう。
何も悪いことをしたわけじゃない、世界の美醜基準のせいで傷つけられたのは君も含めた所詮不細工と分類される人達だ。それのせいで人間不信なった人もいれば居ないものとして扱われる人だっていた。俺は世界の美醜基準とは正反対だ。それ故にこの世界の基準で言うイケメンは吐き気どころか吐くくらい嫌いだし、君らみたいに顔のシュッとしているような整っている人は好きだと胸を張って言う。
だって、大切だって、一目見て思ったんだ。一瞬でその整った綺麗な容姿に惹かれた。自分でも訳わかんないくらいに強く、ね』
前世が強く関係あるって言うのは言わないのが鉄則やけども。自分の思っていることをペラペラ話す。
shp「…い、意味わからん……。なんで、なんでなん？」
ヘルメットさんが取り乱した。呼吸が浅く早くなる。……過呼吸、か？
『なんでもなにも、大切だから。自分の命をかけてもいいくらいには大切なんですよ、勿論会ったばかりの貴方達でさえ…、俺は命をかけても後悔なんてしない』
こんな天国みたいな楽園()、簡単に手放してやらねーから。
なんて醜い心を隠しながらヘルメットさんの背中を擦り呼吸を落ち着けた。
……前世の俺じゃなきゃきっと彼らを虐げていたんだろう、なんて考えたくも無い考えが脳を過った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白川 | 作成日時：2023年12月25日 14時
