周りと違って何が悪い【wrwrd!】 (ページ22)

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それからしばらく、一緒に居れる時は大体Aがそばにいた。

初めこそビクビクしていたが、慣れてくると居ない方が怖くなった。

シッマも徐々に警戒を緩めて少しだが、俺とシッマとAで話すようになった。

その時のAはめちゃくちゃ嬉しそうで、俺らに気を使いながらも時間をかけて少しずつ距離を詰めた。無理に距離を詰めてきたわけじゃなかったから、俺もシッマも自然に慣れたし、何より心地よかった。

小学校に上がると、年齢も違うこともあり会える機会が無くなってきた。

同時に、Aが居なくなったことで俺らに突っかかる奴らが増えた。

俺らだけなら何やっても平気だとでも思っているのか、Aがいないから付け上がってるのか知らないが、伊達にAと共にいたわけじゃない。

多少の自衛の体術は学んだし、やられるだけはもう嫌だった。でもAがよく言っていたのは『1発相手から貰ってからじゃないと不利になるから気をつけてな』ってこと。

だから俺らはそのことを頭の隅にいれてやってた。結果はぼろ勝ち、Aに教えてもらったのだから当たり前だが。

数年経つとAが入学早々俺らに会いに来たからかそういうことがぱったりと無くなり、それなりに過ごしやすかった。

俺らが卒業してからはめっきり会うことがなくなり今の今まで関わることがなく過ごしてきたが、幼い頃からの縁は切れなかったらしい。

……もう逃がさん。

この手はもう２度と離してやらんから、覚悟しといてな？