周りと違って何が悪い【wrwrd!】 (ページ3)

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☆ ページ3

no-side

『(相変わらず上司の頭はハゲてたし…、脂ギッシュなでっぷりした体に肌はガチキモイ…。クソだろ…)』

会社を出てストレスを脳内でぶちまけているこの女

この物語の主人公である。

この世界は男性のみ美醜逆転している世界である。

実の所この主人公──以降A──、不慮の事故で亡くなった元ヤンキー…の総長である。

記憶ある故、美醜の基準は前世のままなのだ。

つまりどういうことか、…そういうことだ。

この世界で不細工と分類される人間にかっこいいと思うB専の人間だと思われるという事だ。

しかしAは、元総長である故多様性を大事にしていた。

どういう生き方をしていたとしても、周りから差別されていたとしても、大切な存在なのだと常日頃から思っていた。

…人からどう思われようと自分が正しいと思った道は貫く

人にどう写っていようと、自分の、自分達の正義を全うする。それがAがまとめていたチームのスローガンなのだ。

…話は逸れたが、Aは幼少期にとんでもない美形の男子に会っていた。

その男子に向かって『かっこいい』等といったものだから親はもちろんその場にいた保育士にも眼科を勧められた(結果としては両眼ともに1.5という素晴らしい眼を持っているのが分かっただけなのだが)。

その後も公園だとか学校だとかで様々な美形の子に会い『かっこいい』等と言うものだからだんだんとAに関わる人は減っていった。

来る者拒まず去るもの追わずであり、人からどう思われていようと自分の正義を全うする人間であったため、何も気にしていなかった。

家族からも気味悪がられていたものの、家族は他人だと自ら深く関わらないようにしていたためノーダメージ。

しかも高校に進学するタイミングで家を離れたため、最早家族とは疎遠どころかこれから関わることを考えていない。

しかも家を離れたが故に美形くん達とも疎遠になってしまった…そこが唯一の後悔だった。

前世の経験もフルに活用し過ごしてきたAは、今日もジムでストレスを発散する。