周りと違って何が悪い【wrwrd!】 (ページ12)

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sha-side

…Aと会ったのは確か俺が小6の時。

Aが小4でこの時まであまり接点はなかった。

小学校最後の運動会の日、この時はいつも以上にクラスメイトとかに足を引っ掛けられたり競技中にラフプレーされたりした。

午前中ラストから2つ目の競技の時点で既に俺の足はボロボロ。

午前中ラスト競技は学年対抗リレーでクラスメイトに嫌がらせで入れられたため走るしか無かった。

俺と同じ走順で走るのは5年の男子と4年の女子。男子は顔を顰めてブツブツと文句を言ってきた。

女子(この女子がAだ)は逆、優しい目で俺を見てた。

…なんで？なんで俺にそんな目を向けれるん？

あの時の俺は訳が分からなかった。

順番が回ってきて走る準備をしてる時、控え席から声が聞こえた。「絶対勝てよー！w」と笑っているのが聞こえた。

バトンが回ってきて走り出した俺の足を同タイミングで走り出した男子が踏んだ。

わざとだった。チラリと笑いながら振り返って来ていたのだから恐らく確信犯だろう。

俺は痛みでもう走れなかった。

しゃがみこんで歯を食いしばって俯いてたらAが

『早く乗って、あのクズ絶対潰すから』

と言いながら俺に背を向けてしゃがんでいた。

sha「は？」

思わずそう声が出た。

『いいから早く乗れ』

そう急かすから急いで俺はその背中に乗った。

もうその後は驚きの連続だった。

かなりの差があったはずなのにも関わらずグングンとスピードを上げて男子の横に並んだ。

並んだかと思えば急に男子のスピードが落ちた。

俺はゴールテープ前で下ろされ、先に行けと促された。

促されるまま俺がゴールした後、それに続いてAもゴールした。

Aの方を振り返れば涼しい顔でクラスメイトからの罵倒を受けていた。

…何も思わんの？そう思った。