記録22:ウィンウィンなゲーム ページ22
「そのゲームに負けたら…どうなるの?」
やっぱりトリスタは勘が鋭いな。
「ん〜…その時は君を殺すよ。どうせ死んでもこの世界じゃ生き返るんだし。で、僕に勝ったら君をキラーに戻してあげる!でも…ただ殺すだけじゃ面白くない。」
「え?」
「ねぇ、君はあのサバイバーが好きなんだよね?というか好きか」
あの女の話をするだけで腸が煮えくり返りそうになる…。
「結論付けしないでよ!」
「実際合ってるでしょ?ウブリスタ」
「ウブじゃないし!!」
嗚呼、こんな会話がずっと出来たらいいのに。
彼の赤面した表情…耳まで赤くなっちゃって。
「はいはい。話脱線しちゃったね。戻すけど、君がゲームで負けたら、僕が君に成り代わってそのサバイバーとお話しようかな?」
「は?」
彼の表情が変わった。
そうか…そんなにあの女に思いを寄せているのか…。
「そんなの許すわけないだろ!!」
トリスタは自身のコートからナイフを取り出し、数本を僕に向かって投げた。
しかし、それを意図も容易くよける。
一本くらい当たってあげたら良かったかな?
「ナイフ投げの感覚はまだ残ってたんだ。良かった良かった。」
「うるさい!!ゴスフェなんかが彼女に近づくな!!」
「そんなに言うなら速く決着つけようよ〜。どうする?ゲームする?」
僕はわざと彼を煽り、ゲームをさせるように仕向けた。
「もちろん。」
楽しみだなぁ…彼の綺麗な肌を僕のナイフで貫くのを想像しただけで興奮する…。
彼が一生懸命走って僕から距離を取る。
「嗚呼、そんな後ろ姿も可愛いなぁ…。でも残念。君がこのゲームに参加した時点でキラーに戻ることは確定なんだ。」
勝ってもキラー。負けても殺してキラーに戻す。
彼にとっても、僕にとってもいいことでしかない。
しかし、彼はまだ気づいていなかった。
「それに僕、パークは使わないなんて一言も言ってないからね?」
あの女の話をしてる間にパークを発動さしておいて良かった。
幸い彼には気づかれなかったみたいだし。
「嗚呼、なるほど。地下室に行ったんだ。だとすると隠れたのはロッカーだね。」
さぁトリスタ?君が一体誰のものか…たっぷり教えてあげる。
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作者名:おひさま | 作成日時:2021年11月28日 16時