2.iwab ページ5
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もうかなり過ぎましたがバレンタインデーのお話です。笑
(ホワイトデーでもないというツッコミどころ)
伝わりずらいですが、
生徒会長×生徒会室にサボりに来たサッカー部主将です。
来年からはちゃんと季節意識します笑笑
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「あ、チョコレートもらった？」
「うん、かなりもらった」
でしょうね、サッカー部なんだから。
逆に貰ってない方が不安になる。
「これ。紙袋1袋分」
「え、すごいじゃん」
「女の子たちに『チョコレート好きですか？』って聞かれて、素直に答えてたらこうなった」
「だからってこの量はさすがに」
優しすぎるだろ、という愚痴は心の中に留める。
「ちょっと食べる？」
「じゃあ、なんかもらう」
「好きなのとってっていーよ」
茶色い紙袋を覗いてみると、ちょうど目に入った緑色の箱が部屋の照明を受けて怪しく光る。
明らかに既製品なのに、こんなの送る意味ある？
「これ高そ……」
「そういうこと言わないの」
「じゃあこれにする」
「高いやつ？ふ、いいよ」
俺が掲げたのは例の緑の箱。
純粋に嫉妬して手作りのを手に取りかけたけど、
可愛らしい手作りの甘味たちは、
きっと俺なんかに食べられたいわけじゃないと思うから。
丁寧に箱を開けて、現れたのはいくつかのハート型のチョコレート。
色は暗い茶色。
「いただきます」
「どうぞ。俺が言うのもあれだけど」
ぱく、っと口に含んで噛んでみる。
その瞬間、思ったより苦みが広がって。
甘くないのに何故渡した？
まさか苦味でインパクトを持たせる作戦？
と、邪推が広がる。
「美味しい？」
「うん、美味しいよ」
とっさについた嘘と、とっさに作った『美味しそうな顔』は、口の中とは合ってない。
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作者名：こころ | 作成日時：2020年3月6日 18時
