介抱２０−エスカバの場合− ページ20
20XX年某日、某大国の軍事司令室。
王牙学園の過去介入から12年。
俺は軍事指揮官となった。
12年前とは雰囲気も変わり、戦うことに臆病な者は減った。
『…チッ』
だがしかしこの国が変わったとしても国際的状況は変わらない。
地域紛争は絶えず、大国はそれに兵を送りこみ無理矢理鎮圧を試みる。
そのせいで俺は今決断を迫られていた。
「どうした？ため息などお前らしくもないぞ」
不意に現れ俺に声をかけたのは４年前に結婚したA。
柄にもなく心臓が締め付けられる。
『何でもねぇ。おい、酒でも飲みに行くか』
「いいね。行こうか。」
Aの手を少し乱暴に引っ張って気に入っている店に行った。
『なぁA。お前に言わねぇといけねぇことがあんだ。』
何かを悟ったような目で見つめられる。
「何？」
俺は息を吸って、いっぺんに吐き出した。
『次の紛争鎮圧には俺も出向くことになった。だから最悪、もうお前に会えねぇ。』
「あ、やっぱり」
『やっぱりってなんだよ』
「いや、なんかそんな気がしてた。まぁ、仕方ないな。お前が決める道だ。寂しくないと言えば嘘になるが私に止める権利はない。」
Aらしい答え。だが俺は少し悲しい気もした。
「うぇ…」
あれからAは驚きの速度で酒を進め潰れてしまった。
日頃のAからは酔い潰れるなど考えられないことであり、俺は驚いていた。
だがこのままにしておけるはずもなく、Aを抱えあげて家に連れて帰った。
「ん…」
『どうしたんだ。らしくねぇな。とりあえず寝r…っ!?』
唇が塞がれて離れたと思ったら目の前には涙を流すAがいた。
『お…ま…』
言葉を上手く繋げないでいると涙声でAが言った。
「い…やだ…っ行かないで…っ…死なないで…お願い…っ…好き…大好き…愛してる…」
俺は心底驚き、Aを抱きしめた。
そして、酒の力を借りてだとしてもこう言ってくれたことが嬉しかった。
俺は泣きじゃくるAの背中をゆっくりさすって約束した。
『…約束だ。俺は死なねぇ。絶対帰ってくる。だから、泣くな。』
「約束…だからね…っ」
『あぁ。』
Aは涙を拭って俺を見上げた。
「エスカバ…っ…あなたを…ちゃんと感じたい…」
上気した頬で言うAの腰を俺はゆっくりと引き寄せた。
こういうAもいいな、なんて呑気なことを考えて。
．
『おい、帰ったぞ。…約束守ったからな。』
「お…おかえりなさい…っ!!!」
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ゆーみやン＠JustinB好き(プロフ) - ヒートくんのを見たんですが、ちょうど誕生日まで6日だったので見てて嬉しかったです…！これからも応援してます！ (2018年2月6日 3時) (
レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
緑川リュウジ - リクです。風魔を追加してください！お願いします！ (2018年1月21日 22時) (レス) id: eb90e6aa4a (このIDを非表示/違反報告)
レータ(プロフ) - 篝火―かがりび―さん» わあああありがとうございます!!頑張りますこれからもどうぞよろしくお願いします…っ!! (2017年12月20日 21時) (レス) id: 98a20cbe5d (このIDを非表示/違反報告)
篝火―かがりび―(プロフ) - 続き楽しみにしてました！合格おめでとうございます！これからも更新頑張ってください(^^) (2017年12月19日 18時) (レス) id: ef5ed683e1 (このIDを非表示/違反報告)
レータ(プロフ) - 菜の花さん» ありがとうございます!!!長い間何も言わずに止めてて申し訳ないです…。頑張ります!!これからもよろしくお願いします!! (2017年12月14日 19時) (レス) id: 98a20cbe5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レータ | 作成日時：2017年8月21日 0時
