介抱１５−照美の場合− ページ15
「てーるみん、カクテル作って」
ニコニコ顔で僕に言うのは一昨日彼女になったばかりのA。
成人してから趣味になったカクテル作り。
Aは僕のカクテルを気に入ってくれていて、よくこうして頼みに家に来る。
『構わないよ、何が飲みたいんだい？』
愛しい彼女の目を見つめて言うと少し照れたAは控えめに
「てるみんが作ってくれるならなんでもいいよ」
と言った。
僕は少し笑って
ベルベット・ハンマーを作ってあげた。
「ありがと。…あれ？…これって初めてカクテル作ってくれた時に飲んだのと同じな気がする」
『そういえば作ってあげたね…懐かしいな』
「うん。…すっごく美味しい」
『よかった。まだ飲みたかったら言ってくれ。何でも作るから。』
するとAは柄にもなく強いものを所望した。
『…何かあったのかい？』
そう聞くとAは少し困ったような顔を一瞬だけした後、軽く首を振って
「なんでもない」
そう言った。
だから僕は深く聞かずに希望通り強いものを作って渡した。
受け取ったカクテルを見つめるAは誰よりも綺麗で、神々しいほどだった。
グラスに口を付けるや否や、あっという間に飲み干したA。
僕の心配とは裏腹にまた飲みたがった。
『大丈夫なのか？』
「うん。大丈夫。」
平気そうなAは酒に強いのかもしれない。
僕はAが望むままにカクテルを作っては渡す。
グラスを受け取るAの手は次第に赤くなっていった。
『……A？』
しばらくするとAは寝てしまった。
ベッドに運ぼうと突っ伏していた顔を起こすとAの頬には一筋の涙。
僕は思わず無理矢理起こして問いただす。
一刻も早くAの心を癒してあげたかった。
酔うとAは泣き上戸になるようで、上擦った声を上げながら話した。
仕事が行き詰まっていること。
付き合うのが自分でいいのか不安だったこと。
友人と喧嘩してしまっていたこと。
色々なファクターが積み重なっていたようだった。
泣きじゃくるAを優しく抱きしめる。
彼氏として支えてあげられることに幸福を感じるのは少し不謹慎だったかもしれない。
『僕がいる。だから大丈夫さ。』
.
「最初のやつ…もう１回飲みたい…」
『あぁ、少し待っててくれ』
ベルベット・ハンマー
【今宵も貴方を想う】
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ゆーみやン＠JustinB好き(プロフ) - ヒートくんのを見たんですが、ちょうど誕生日まで6日だったので見てて嬉しかったです…！これからも応援してます！ (2018年2月6日 3時) (
レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
緑川リュウジ - リクです。風魔を追加してください！お願いします！ (2018年1月21日 22時) (レス) id: eb90e6aa4a (このIDを非表示/違反報告)
レータ(プロフ) - 篝火―かがりび―さん» わあああありがとうございます!!頑張りますこれからもどうぞよろしくお願いします…っ!! (2017年12月20日 21時) (レス) id: 98a20cbe5d (このIDを非表示/違反報告)
篝火―かがりび―(プロフ) - 続き楽しみにしてました！合格おめでとうございます！これからも更新頑張ってください(^^) (2017年12月19日 18時) (レス) id: ef5ed683e1 (このIDを非表示/違反報告)
レータ(プロフ) - 菜の花さん» ありがとうございます!!!長い間何も言わずに止めてて申し訳ないです…。頑張ります!!これからもよろしくお願いします!! (2017年12月14日 19時) (レス) id: 98a20cbe5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レータ | 作成日時：2017年8月21日 0時
