目の前の命を助けてから感傷に浸れ ページ12
『こんな残酷なことってあるかよ!!!』
止めどなく溢れる赤を止めるべく止血をしようとするも、方法が分からず、ただただトゥルーを抱き抱える形になってしまった
ﾄｩﾙｰ｢…僕なんて…生きるに値しないよ…｣
『そんなわけないやろ!!!』
ﾄｩﾙｰ｢…だって…どっちみち…僕は…あちら側に抹消されていた｣
『そんなんお前を紅国の生き残りに近づけさせなければええんやろ!!!』
ﾄｩﾙｰ｢…そんな…簡単じゃない…
僕はもう…長くはない…体だったんだ｣
『え、』
確かに、トゥルーは前回会ったときより幾分か細くなった気がする
まともに食ってないのかとも思ったが、この細さは異常である
まるで、何かの病であるような
あ、まさか!!!
ﾄｩﾙｰ｢さすがA、分かったみたいだね
そう、僕はAを殺せという命令を破った
だから僕は、変な薬を大量に飲ませられた
それ飲んでからはお腹が空かないし、喉も渇かない
おまけに睡眠いらず
だから初めは便利だなって思ったりもした
けど、そんな考えはバカだった
だって、あの人らがそんな便利なもの飲ませるわけないじゃないか
そう、あの薬の症状はさっき言った通り、人が人として生活するには必要な養分を取る行為だ
そして、そんな行為が僕には必要ないときた
…無論、僕は栄養失調で死ぬだろうね｣
言葉を失った
俺を助けるために、命まで削ってくれた目の前の友人
『…ありがとう…』
コイツは、最期に謝罪の言葉なんて聞きたくないとか言いそうだ
コイツは、そういう奴だから
ﾄｩﾙｰ｢ふふっ今までありがとう
友達として大好きだったよ、A｣
腕の中のコイツは、まるで糸が切れたあやつり人形のよう、力なく俺の腕にのしかかった
『…俺も大好きやったぞ、トゥルー』
腰に巻いていた上着をトゥルーに掛けてあげ、医務室に向かう
いつまでも色んな人に守ってもらってばかりではいけない
そして、いつまでも人の死を引きずってはいけない
目の前の命を助けてから感傷に浸れ
自分の中でそう暗示しながら先を急ぐ
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Na-ru(プロフ) - 紫陽花さん» ありがとうございます！いやー走り書きしてしまい最後の方グダグダになってしまったと思っていたのですが、そう言って頂けて嬉しいです！これからもこの作品をよろしくお願い致します！ (2019年6月25日 23時) (
レス) id: 4cf4765783 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - ハッピーエンドでもバットエンドでもない終わりかた、それに最後には、全員亡くなるという終わりかた…むちゃくちゃ面白いです！よくこんな素敵な作品思い付きますね！尊敬します！！続編でも更新頑張って下さい！！ (2019年6月21日 20時) (レス) id: e7145ea904 (このIDを非表示/違反報告)
Na-ru(プロフ) - HARUKAさん» 最後のところもう少し上手くまとめたかったんですけど、無理でした…応援ありがとうごさいます！！頑張ります！！ (2019年6月13日 20時) (レス) id: 4cf4765783 (このIDを非表示/違反報告)
HARUKA(プロフ) - 最後泣きました。来世でまた会えて良かったですね！！これからも応援し続けます！！ (2019年6月13日 20時) (レス) id: 7a9e10bcca (このIDを非表示/違反報告)
Na-ru(プロフ) - 雪見双黒さん» コメントありがとうございます！どんな感じのキャラクターが良いですか？立ち位置や見た目などこんな感じが良い！って具体的に教えて下さるとありがたいです…！！俺に書けそうなかんじだったら登場させたいと思います！！ (2019年6月5日 3時) (レス) id: 8c75803ace (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Na-ru x他2人 | 作成日時：2019年6月3日 1時
