episode 5 ページ5
望「お前、人ひとり殺るのにこんなに手こずってどうすんだよ。ったく、dark shadowの名も廃れたもんだな。」
流「そんなの…そんなの分かってるよっ！ でも！ ……でも………。 梨香を俺のこの手で殺るなんて俺には出来ないっ！」
スタッフ「はいカット！ OKでーす！」
時が経つのは早いもので、今は流星のドラマの最終回の撮影。
ちょっとだけど、友情出演として出させてもらえることになった。
最終回までのあらすじをざっと並べると……
笹原A演じる看護師、梨香を殺るように依頼を受けた流星演じる翔が、医者として病院に潜入。
でも実は梨香は殺し屋で、翔を殺るように依頼を受けて、あえて流星をおびき寄せる為に潜入していた。
お互いに命を狙い、お互いに命を狙われているとも知らずに距離は縮まって、いつの間にか二人の間に恋が芽生える。
殺らなきゃいけない、でも好きな相手をこの手で殺る事なんて出来ない、そんな状況で選んだ結末は!?
って所で終わってる。
俺は、松本君演じる殺し屋のボスに命じられて、時間がかかりすぎてる梨香殺しを強行する翔の同僚の役。 しかも本名。
今日でオールアップらしくて、キャスト全員気合が入ってる。
スタッフ「藤井さん小瀧さん、そのままここでスタンバイでーす。」
望「はーい。そう言えば、笹原Aは？」
流「あぁ、今からって。 もうシーンも無いし、午前中に雑誌の撮影入っとるらしいよ。」
望「そっかぁ。 で、もう残り3人のシーンだけやろ？」
流「そうやなぁ。望、情けない終わり方すんねんなぁ。」
そう、このドラマのラストシーンはホテルの一室。
2人が滞在してるホテルに強行突破してきた俺を、2人が暗殺するっていう結構グロテスクなシーン。
望「そうやで！ 俺台本もらった時びっくりしたもん！」
流「俺、望殺すん？ってね。 いやーでも、いいキャストさんばっかでホンマによかった！」
望「だって松本君やろ？ 相葉君と同じぐらい優しいらしいやん！」
流「そうやで？ だって俺、もう2人でご飯連れてってもらったもん！」
望「ええなぁ。俺、大野君とまだ1回しか行ってへんもん！」
流「ま、これからやろ。 Aちゃんも、素直で普通に良い子やし。」
望「そうなん？」
流「おん、年上には敬語忘れんし、NGほぼ無いし。」
望「そうなんや。」
そんな話をしていたら、
？『すいません！ お願いします！』
聞き慣れない女の声がスタジオに響いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：乃慧琉 | 作成日時：2017年3月19日 23時
