柳田と柳田、そして石川。

柳田と柳田、そして石川。2 ページ3

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合宿が終わって２日、あたしは自宅での休養を余儀なくされていて。今日はその２日を終えた、翌日。





最終予選までは、今日を足せばあと３日。
明日に大事なミーティングがあって、明後日は各々の最終調整の日だ。









「……よし、」








布団から、勢いよく飛び起きる。







２日もよく耐えたなぁ、と自分でも思う。「筋トレもだめだからね、当たり前だけど」と木村さんからダメ押しをされていたので、本当にゴロゴロしていた。おかげで目の上の傷はまぁだいたい癒えてきている気がする。体はなまってそうだが。









とりあえず服を着替えて。









「え、姉ちゃんどっかいくの？」

「うん。…ちょっと走ってくる」

「……休まなくていいの？」

「２日も休んだから大丈夫」









耳をすませば「……でも、」なんて聞こえてきそうな顔をするこの子は、あたしの妹。東京に住んでいて、全日本での大会があったりするときは、ここに泊まらせてもらっている。非常に、ありがたい。彼氏とかそっちはかなーり、心配だが。









「……ほんとに大丈夫だって。夕方までには戻ってくるから」

「……なんかあったら、連絡してよ？」

「わかってる。ありがと」









つま先をトントン、と二回鳴らす。




今ならなんとなく、いくらでも走れそうだ。









「いってらっしゃい！気をつけてね！」









……あぁ、ほんとにいい妹をもった。




その声に右手を上げて答え、あたしは家を出た。









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