柳田と柳田、そして石川。11 ページ12
▽
わざわざ声をかけに来てくれた石川くんと柳田さんを送り出して、さっさと帰る準備をする。
『送ってくから外で待ってる』
なんて彼氏ヅラしたメッセージを送ってくるのは、あいつしかいない。というか来てたんだ。石川くんたちとは別で来てたのだろうか。あの２人は何も言わなかったな、そういえば。
「すみません、お先に失礼します」
「あれ、珍しいねAが先帰るって」
「今日はちょっと」
「え〜なになに、彼氏？？」
「ちがいます、山内です。お疲れ様でしたー」
「あ、逃げた！！笑」
少しうるさい←長岡さんの声を背に、あたしは早歩き。
相変わらず、やまーちが考えてる事はあたしにもハテナだ。まぁ付き合いは長いのだけれど。バスケをやってた頃からの仲だし。
「あ、おつかれ。ほら、」
「っと、……お、コーヒー。ありがと」
「車だから、こっち」
「んー、」
下手すると、鍋ちゃんよりも気が許せるのかもしれない。あたしが苦しかった時も、そういえばそばにいたのは彼で。
怪我をした時も、なんやかんやで世話を焼いてくれた、ってことを、後から母の電話で知った。
「まささん達には会った？」
「あ、うん。一緒に来なかったんだね」
「ちょっと遅れていったから」
「そっか。わざわざありがと」
その後にも、たわいのない話は続く。
彼の運転する姿は幾度となく見てきたが、毎度毎度様になってるなぁなんて思って、あたしもたまに免許を取りたくなったり。
「……てかさ、」
「…なに」
「……なんか感づいた？」
「……なんとなく。なに、本題？」
王子様はなんでもわかるのかー、なんて笑うから、１発軽く肩にグーパンチ。痛がる様子もなく、また笑っていた。
「彼氏、つくらないのかなぁ、って」
「…なんだ、そういうこと」
「えー、拍子抜け？」
「今はそんな色恋沙汰なんかしてる場合じゃないし」
そういうやまーちだって、彼女はいないし。
「じゃあさ、」
「ん、」
「もし、祐希とまささんがAのこと好きだったら、どうする？」
「……は、……？」
一瞬冗談か、と思ったが、真剣に運転する横顔がやけに真面目で、あたしはまさに、《空いた口が塞がらない》だった。
▽
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みずき(プロフ) - 久しぶりに伺いました。ダラダラとは感じてないし楽しくて読ませていただいてます！！これからも更新楽しみに待ってます！ (2017年1月10日 8時) (
レス) id: ef18299a82 (このIDを非表示/違反報告)
美紗(プロフ) - 今一気読みして読み終わりました！まえださんのお話とても面白いです！これからも頑張ってください(^-^) (2016年12月12日 18時) (レス) id: be30bc9546 (このIDを非表示/違反報告)
サラ - キャラクターは書いている内に勝手に動き出す！って言いますよね！ 本当にまえださんの書く祐希くんは可愛くて男らしくて大好きです！ まえださんの心のままにどうぞお体にお気を付けてゆっくり更新して下さいませ。ステキなお話ありがとうございます！ (2016年12月12日 7時) (レス) id: 58f1eda3d9 (このIDを非表示/違反報告)
まえだ。(プロフ) - サラさん» 自分の石川祐希像が現れてしまっている……（笑）ここからどう恋模様に繋げようか、子犬が狼になる瞬間をどう描こうか模索中です(￣▽￣) (2016年12月9日 4時) (レス) id: 0f6ce9faf2 (このIDを非表示/違反報告)
サラ - まえださんの書く祐希くんはとても可愛くて素直で良い子でキュンキュンします！ (2016年12月8日 6時) (レス) id: 58f1eda3d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まえだ。 x他1人 | 作成日時：2016年6月16日 15時
