柳田と柳田。35 ページ36
▽
……そんな、不思議なオフの日が終わった翌日。
「A、おはよ」
「……早いですね、おはようございます」
「ん、」
おお、見るからに眠たそうな
がたん、
すぐ近くで、椅子を引く音が聞こえた。
「……ぇ、」
「なに?」
「あ、いや……別になんでも」
まるでさも当然かのように、あたしの目の前に座っている、その人。……目の前。……ん?ナゼ?ドウイウコト?席は他にも空いてるけど、というかあたししかいないからぜんぶ空いてるけど。
「……だからなに?」
「……」
「…ふっ、なんだよ、」
あ、照れた。
「写メっていいですか」
「は?無理」
「Twitter上げたらファンの人喜ぶのに……」
「…え、なに、Twitterやってんの?」
「え、あ、……はい」
あ、つっこむとこそこなんだ……。となんか知らないけどしょげるあたし。すると急にスマホを取り出していじるやいなや、「俺これ」と画面を向けてきた。
「……あ、
「うん」
「……」
「……」
「……?」
え、なに、この沈黙。え、勝手にスクロールしていいの?いやだめでしょ。てかフォロワー数多いな。とその妙なタイミングで食堂のおばちゃんが元気に朝食を持ってきてくれる。おお、今日は鮭定食か、美味しそうだ。
「……フォロー、」
「…え、ほろー、?」
「違う。…フォロー、してよ、俺のアカウント」
「……あぁ、そういうことですか」
なんだ、そういうこと。あの無言タイムはそういうことだったのか。それなら、とあたしもスマホを取り出してアカウントを探す。あ、あったあった。
「はい、フォローしました」
「…やなぎた、?」
「そうですよ」
「……そっか」
「はい。……熱っ、」
「…、」
うわ、やけどしたよ舌……。と、今度は
そのすぐあと。
小さく「ありがと」と聞こえたのは、タイミング的にはあたしに向けてのものだったんだろう。
「あ、ファンからリプが」
「ん、俺にも」
「…どこから情報を入手してるんですかね」
「さぁ?」
▽
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まえだ。(プロフ) - 成瀬▼さん» ありがとうございます(;▽;)頑張り、ます!!! (2016年11月28日 23時) (レス) id: 0f6ce9faf2 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬▼(プロフ) - まえだ。さん» わぁ!来た!って感じに声が出ちゃいました、笑 書いてたらそういう時もありますよ!、自分も書き手なのでその辺めっちゃわかります、笑笑 更新してください!笑 いくらでも待ってます( 'ω')/ (2016年11月28日 20時) (レス) id: 38f3ec8e87 (このIDを非表示/違反報告)
まえだ。(プロフ) - 成瀬▼さん» きゃーーーー!!なんたる嬉しいコメント(テンションが高い笑)……と共にお待たせさせ過ぎてしまったという罪悪感が今襲ってきております……更新します、しますよ!こんな作者なので(笑)、気長に待っていて下さると嬉しいです(;▽;) (2016年11月28日 20時) (レス) id: 0f6ce9faf2 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬▼(プロフ) - “「柳田と柳田。」が更新されました”っていう通知が来て思わずテンション上がりました、笑 お忙しいかも知れませんが更新するのを応援してます( ´ ▽ ` )ノ (2016年11月28日 20時) (レス) id: 38f3ec8e87 (このIDを非表示/違反報告)
まえだ。(プロフ) - iceAcinderellaさん» ありがとうございます(^ν^)続き、パスワード外しましたんで、まだ設定しかないんですけど(笑)、よろしくですです。 (2016年6月20日 1時) (レス) id: 4cf1416a93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まえだ。 x他1人 | 作成日時:2016年5月22日 18時