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私以外誰もいない廊下を歩きながら小さく溜息を零す。
忘れ物をした訳でもないのに。ましてや自分の用でないのにも関わらずお昼休みに寮に戻ることになるとは
改めて考えると本当に浅はかだと思う。
午前の授業を終えて直ぐに寮に戻り、目星を付けていた薔薇達を伐採。要望通り棘も減らして贈呈用に包装。
これだけでも愚かなのに、極め付きはリドルと連絡がつかないこと。
届けるから何処に居るのか教えて、と連絡したのにも関わらず一向に既読すら付かないトーク履歴
貴方が頼んだのだから、少しぐらい通知を気にしてくれたっていいじゃない。
『もう……』
「おわ、A先輩じゃん。こんちは！」
『っと、エース。こんにちは』
ちょうど角を曲がったタイミングで出くわした少々気だるそうな赤髪の後輩はエース・トラッポラ。
『随分ご機嫌ナナメね』
「いや〜聞いてくださいよ！今日2限の魔法薬学でクルーウェル先生に復習問題当てられて答えられなかったから雑用呼び出しっすよ？」
『そう、』
何処かで聞いた事のある文字の羅列
2限と言うことは私たちの次の授業だから、私が呼び出し回避した腹いせに同寮の後輩に目をつけたのね。
なんて大人気ない
『……所でエース、リドルを知らない？』
「寮長すか？さっき向こうで〜…ってほら、そこで監督生たちと話してます」
『え？』
あっち、エースの指の方を凝視すれば
そこには何とも優しい笑みで迷い子と会話するリドルの姿
デュースやトレイ先輩も居るがやっぱり目に入ってくるのは誰が見ても微笑ましい2人
……なんだ、そういう事。
愛し子との逢瀬集中だから私の連絡なんてどうでもいいのね。
私が、本心を偽って貴方の為に薔薇を用意している間も貴方は愛する彼女と時間を共有していた。
……惨めね、私
『エース』
「はい？」
『これ、リドルに渡して頂戴』
驚くエースを無視し、押し付けるように包装された薔薇を手渡す
「なんすかこれ、てか俺クルーウェル先生のとこに、」
『先生の雑用は私が行くわ。それと、その薔薇に関しては私からと言えば伝わるから』
言葉を被せて踵を返すと“先輩〜！？”と引き止められる
「え、先輩昼飯は〜？食ってないっすよね？」
『えぇ』
「食わなくていいんすか」
『…まぁね』
約10年の片思いが醜い形で終わりかけているの
食欲だって無くなるわよ。
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テト(プロフ) - なんか監督生も悪気がないようで､､､あるようで､､､もう！！！夢主ちゃんはジェイドとくっついちゃえ！ (5月7日 2時) (
レス) @page34 id: a46c77cf46 (このIDを非表示/違反報告)
もも - ジェイド君、リドル君、監督生ちゃん、夢主ちゃんの関係がどのようになっていくか気になりますね。またの更新を心より待ち望んでおります。無理のないようにがんばってください！ (5月6日 20時) (レス) @page34 id: 9438123b46 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ(プロフ) - 椥さん» 興奮が伝わるコメントありがとうございます！笑これからもご期待に添えるよう精進します！ (5月5日 17時) (レス) id: b72455cc3b (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ(プロフ) - 森。さん» 気に入って頂けて嬉しい限りです！！今後も本作品をよろしくお願いします！ (5月5日 17時) (レス) id: b72455cc3b (このIDを非表示/違反報告)
椥 - 連投すみません。間違えました。歳神話ではなく最新話です。興奮しすぎました。 (5月4日 22時) (レス) id: 2a061a5b6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かまぼこ | 作成日時：2023年12月2日 14時
