21 ページ23
・
あぁ鬱だ。鬱すぎる。
目覚めた瞬間に嫌気で朽ち果てそうになったのは何年ぶりだろう
朝起きてシャワーを浴びて
ドレスに着替えて
メイクからヘアアレンジまでし、
両親から耳の痛くなる世辞を聞いて
帰りの準備も程々にリムジンに突っ込まれた。
マネ業必須品であるパソコンとタブレットは酔い防止として事前に没収。
車内で溜息を着く度に母からのだる絡み。
ここまで来ると今日は大厄日だと断言出来るレベル
「御影様は先にご到着され、1Ｆロビーにて西宮様をお待ちになられております。」
「ほぉらもう！着いたんだからスイッチ入れて！」
『……はい』
今回の会食の為に用意されたホテル側の案内人に誘導され、立派な装飾が施された重厚感のある扉の前に立つ。
ギリギリまでスイッチを入れない私に痺れを切らした母に小突かれて最後に大きく溜息を着いた後、正面を見据える
＿＿＿＿淑女たるもの、心に余裕をもたせるべし
そっと口角を上げて、開けられた扉をくぐり抜ける
「……やぁ西宮、久しいね」
「あぁほんとに。元気だったか？」
高校時代からの仲だと言う父同士。
御影コーポレーション代表取締役に対して友人の距離感で接せるのはそんな過去があるから
……と言うのと、
普通に我が家の財力、権力がそこそこ高いからだろうか
「……あらやだ。もしかして玲王くん？」
がっちりと握手を交わす家庭の大黒柱の隣で花が咲いたような表情で問いかける母と、＿＿＿その先の
「お久しぶりです。西宮夫人」
とんでもねぇイケメンよ。
え、なにこの人。バチボコにモテるタイプやん。
目はくりっくりなのに輪郭はすっきりしてて鼻筋も綺麗
それに加えて高身長と来るか。
千切で慣れてなかったらビビりすぎて卒倒してたよ。
ありがと千切
「……Aさん、お久しぶりです」
『えぇ、お久しぶりです』
うへぇ、ハニカミながら挨拶されたよ。
イケメンって怖〜
「本当にかっこよくなっちゃって……」
「身に余るお言葉をありがとうございます。ですが、＿＿＿Aさんの前では幾ら着飾っても霞んでしまいますね」
『ご冗談を、』
おーい羅実サッカー部員聞いたか〜？
世の中には私を持ち上げてくれる人もいるんだよ。見習わなくていいけど参考にはしてくれ
「Aちゃんとっても綺麗になったわね」
『御影夫人、ありがとうございます』
「ふふ、再会できて良かったわね。玲王？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 185人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かまぼこ(プロフ) - 志希さん» わぁありがとうございます！！ゆっくりと更新してまいります！ (2月29日 16時) (
レス) id: b72455cc3b (このIDを非表示/違反報告)
志希(プロフ) - 大好きな作品です！主様のペースでゆっくり頑張ってください(*´˘`*) (2月27日 0時) (レス) @page26 id: 72017f3ec0 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ(プロフ) - 夜月 サキさん» 更新お待ちさせてしまって申し訳ないです…。今後も本作品をよろしくお願いします！ (2月12日 19時) (レス) id: b72455cc3b (このIDを非表示/違反報告)
夜月 サキ - 続き気になる〜 (2月12日 13時) (レス) @page24 id: 911abfc5cd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かまぼこ | 作成日時：2023年8月1日 22時
