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大都会のホテルの一室は窓の外を眺めるだけで街明かりのイルミネーションを堪能できるらしい。
·····が、堪能出来る余裕なんて残っていないのが現状で
結局千切のイカれた約束に頷いた事で解放された私は急いで帰宅し、最低限の身支度をしてから鹿児島を出た。
フライト中はこの前の練習試合のビデオ(選手のお母様方から頂いた)を見直し、各選手の課題と今後のトレーニングを考えたり、チームの試合展開の考察やら数値化やら。
タブレットとパソコンを酷使して気づいた時には飛行機は東京にいた
＿＿＿＿＿けれど、本当の問題はこれじゃない
『·····はぁ、』
「あらぁ。嫌なのは分かるけど半日だけ我慢して頂戴」
年を感じさせないお茶目さを振りまく母を適当にあしらい、鬱々とタブレットのフォルダを開く。
フォルダの1番上の資料には
西宮家
御影家
両家の会食につきまして
なんて資料。
それを開けばダラダラと社交界の回りくどい挨拶と言い回しが入り乱った読みたくもないもない招待状。
鹿児島に渡ってから適当にこじつけて社交界の集まりを避け続けてきたが、
いざこうやって大財閥から会食の招待を受けると“そーいや我が家も財力あったなぁ”と思い知らされる
『御影ねぇ。』
「玲王くんだよ。覚えてないかい？随分懐かれていたじゃないか」
覚えてないか、と聞かれても最後に社交の場に赴いたのは引越し前。小6か小5の頃
記憶の中で曖昧に描かれるのは紫の髪とぱっちりした瞳
可愛らしい子だったかな？程度のぼんやりとしたイメージのみ
なんなら近所だった白髪ナマケモノの方が思い出せるレベルだ
「今回の会食のセッティングは全て向こうが受け持ってくれたからね。その場くらいは淑女でいてくれよ？」
『さすがに分かってるよ』
ご丁寧に飛行機や車、宿泊ホテルの手配、会食会場のホテルの予約まで全て取り仕切ってくれているのに羅実サッカー部の人達相手のような態度は取れるわけがない。
·····てか、そもそも相手が格式高すぎる。
飛行機はプライベート機
車はリムジン
ホテルは海外の富豪でも宿泊が難しい宿のスイートルーム
一周まわって気疲れする勢いだよ本当。
これなら千切の相手してた方が数万倍楽
「…さぁ、そろそろ寝ましょうか。明日のルックスは大事よ？」
『はいはい』
私、Aは
西宮家令嬢として淑女の仮面を被らないといけない
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かまぼこ(プロフ) - 志希さん» わぁありがとうございます！！ゆっくりと更新してまいります！ (2月29日 16時) (
レス) id: b72455cc3b (このIDを非表示/違反報告)
志希(プロフ) - 大好きな作品です！主様のペースでゆっくり頑張ってください(*´˘`*) (2月27日 0時) (レス) @page26 id: 72017f3ec0 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ(プロフ) - 夜月 サキさん» 更新お待ちさせてしまって申し訳ないです…。今後も本作品をよろしくお願いします！ (2月12日 19時) (レス) id: b72455cc3b (このIDを非表示/違反報告)
夜月 サキ - 続き気になる〜 (2月12日 13時) (レス) @page24 id: 911abfc5cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かまぼこ | 作成日時：2023年8月1日 22時
