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_____泣く虎杖くんを涙目ながらに宥める順平くん、私はそれを見守っています。
「そういえば、先輩はどうやって順平のこと治したんだ？」
「反転術式っていうモノを使ったんです、久しぶりに使ってみたら予想以上に疲れましたけど。」
「桜元先輩、本当にありがとうございます…」
ベッドから起き上がった順平くんが私に向かって頭を下げました。
「お気になさらず…あ、実は順平くんにも会わせたい人が居るんでした。
ちょっと待ってくださいね…」
スマホの電源を入れ、某チャットアプリを起動して電話を繋げます。
_____ﾌﾟﾙﾙﾙｯ…ﾌﾟﾙﾙﾙｯ
【もしもし？】
「あ、やっぱり起きてたんですね＿＿＿＿＿＿美春叔母さん。」
【こんな時間に何だ？今丁度寝るところだぞ】
電話越しに階段を登る足音が聞こえますが、私は話を続けます。
「ビデオ通話に切り替えて順平くんのお母さんを起こしていただけませんか？
会わせたい人が居るので」
「え、今桜元先輩…」
【？…ちょっと待ってろ】
「はーい、待ってます〜…何ですか順平くん？」
「電話の相手に、僕の母さんって…」
美春叔母さんは通話状態のままどうやら順平くんのお母さんを起こしに行ったみたいです。
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「な、長い…ですね」
「気長に待ちましょう…」
「よがっだぁぁあ順平ゴメンなぁあ！！」
美春叔母さんの返事を待つ順平くんはどこか、ソワソワしているようにも見えます。
虎杖くんはというと順平くんが居るベッドの端に腰掛けて、漸く治まった涙と鼻水を拭いていました。
私はと言うと、美春叔母さんと通話状態のスマホを片手に手近にあった椅子に座っています。
＿＿＿＿＿＿
【A、起こしてきたわよ。】
【Aちゃん？どうしたのこんな時間に…】
「母さん！？」
「順平の母ちゃん！？」
「美春叔母さんありがとうございます…お久しぶりです、順平くんのお母さん」
テレビ通話の画面に映ったのは、順平くんのお母さんです。
【あ、順平！虎杖くんとAちゃんと何してるの？お泊まり会？】
「か、母さん…」
「あの日、大きな呪力を感じて君の家に戻ってみたら順平くんのお母さんが襲われかけていたので呪霊を祓った後、保護という形で私の叔母の所に預けてたんです。
____黙っていて…ゴメンなさい。」
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作者名：夜は眠れるかい x他1人 | 作成日時：2021年2月4日 23時
