【文スト】少し歪んだ愛も素敵でしょう＿＿＿＿？【太宰治】

Episode.12 ページ12

[中島 敦side]





今日は鏡花ちゃんと湯豆腐を食べに橘堂に行こうと街に出た
ほとんどお金が飛ぶんだけど……
まぁ鏡花ちゃんの為だからいっか

すると後ろから強烈な殺気を感じた
足がすくむ





『……見つけましたわ、人虎』



敦「お前は…あの時の……ｯ！」



『あら、鏡花……ポートマフィア振りですわね
貴方も人形にしたい所ですが紅葉さんに怒られてしまうので辞めときますわ』



鏡花「っ！！！」



『そして人虎、何故……何故貴方のような分際が太宰さんの近くに居るのですか』



敦「ｯ……！！！
……お、お前は太宰さんとどんな関係なんだ……！」



『それは企業秘密ですわ』




彼女は笑顔だったけれど目には光がなかった
目の中は怒りで満ちていた
殺気で足がすくむ、動けない




『取り敢えず…少し、痛い目を見てもらいますわ』




彼女はそう云って2本の鋏を懐から取り出し
僕の方に迫ってきた




鏡花「ｯ……夜叉白雪、私の敵を倒して！！！」




鋏と刀がぶつかり合う金属音が周りに響く
そして彼女が一言




『あら、夜叉を扱えるようになったのね



＿＿＿だけど残念ね、もうここは既に私のテリトリーですわ』




そう云った瞬間周りの景色がモノクロに、ボロボロな街並みに変化した
それはまるで廃墟の病院みたいだった





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