有名人の振る舞い 〜8〜 ページ47
「なるほどねぇー。報道陣ってぇ、そんなに面倒臭い存在なの？」
「まぁね。オレなんかまだマシだよ。芸能人…、ベタちゃん先輩なんかもっと大変じゃね？」
「あぁ、あの学園にいたとびっきり美しい俳優さんねぇー」
「ヴィル先輩、どんどん活躍の場を広げてるよね。本当に、学園にいた頃が懐かしいなぁ…」
「みんなバラバラになっちゃったもんねぇ。ま、オレはAとずっと一緒だからいーけどねぇ〜」
「それにしても、フロイドのパルクール、世界大会優勝って本当に凄いじゃーんっ！ボクもパルクールやってみようかなぁ？」
「教えてやろうか？」
「うーん…。いつかね…」
「情けねぇなぁ。それでも神様かよ…」
「神様は色々と忙しいんだってばぁ」
「それでも、いつも私たちのためにはきちんと来てくれてますよね？」
「うんっ。約束したしぃ、ボク本当にキミたちが大好きだからさぁー。あ、最近ジェイドの美味しい紅茶、飲んでないなぁ…」
「じゃ、今から行く？どーせクリスの今回のお礼、ジェイドの美味しい紅茶だろ？」
「フロイド君、疲れてるでしょ？今日は休んでた方が良いんじゃないの？」
「別にへーきだよ」
「それに、ジェイド先輩たちだって都合があるんじゃ…」
「決まりぃーっ！」
3人は風のように部屋から消えた。
『どういう事でしょうか…。リーチ選手たちを乗せた車が自宅マンション前を通過してしまいました。何かあったのでしょうか…』
『こちらリーチ選手の事務所前です。何やら関係者が忙しく動き始めました。リーチ選手を乗せた車はどうやら事務所に向かっているようです。我々はこのまま待機して、リーチ選手たちの姿を皆様にお伝えしたいと思いますっ』
「これは…」
「フロイドが巻いたのでしょうね」
ジェイドはニコニコしながらオーナー室のキッチンへ向かう。
「やれやれ…」
アズールが革張りの椅子に深々と寄りかかった。
「ただいまぁ〜っ」
「お帰りなさい、フロイド。世界大会優勝、おめでとうございます」
「うん」
「それと、結婚おめでとうございます。良かったですね、Aさん。これで僕にも、本当の可愛い妹が出来ますよ」
「ありがとうございます…。というか…、突然お邪魔して…すみません…」
「ジェイドーっ！美味しい紅茶ーっ！」
「はいはい。分かってますよ。もうすぐ出来ますから、座って待っていてください。クリスへのお礼は何故か僕の淹れる美味しい紅茶ですものね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：魅樹 | 作成日時：2023年6月6日 21時
