フロイドの計画 〜11〜 ページ39
「はい。本当です」
「うわぁ〜っ！凄いっ！信じられない！もしかしたら私達もリーチ選手見れたりしない？」
かなり突っ込んで来る。
「今フロイド君から連絡があって、皆さんに迷惑かけたお詫びに食堂にも寄るから、皆さんに伝えておいてって…」
部屋の前で歓声が上がった。
「どうしようっ…！私、失神しちゃうかもっ…」
「こんな事になるならもっとしっかりメイクしてくるんだったぁ〜」
「今から足震えるわ〜」
スタッフたちは興奮状態だ。
「あの…、この事はあまり外には…」
「大丈夫っ！本当のファンはリーチ選手の嫌がることはしないからっ！任せてっ」
「はい…」
おばちゃんたちを信じるしかない。
１時間程してまた副社長に呼ばれた。
「失礼します」
Aが副社長室に入るとフロイドとマネージャーのメグがいた。
「フロイド君っ！」
「A〜！白衣姿、最高〜っ！良く見せてぇ〜」
フロイドが駆け寄って来てAを抱きしめ、また少し離してAの全身をじっくりと見つめてきた。
「フロイド君っ！ここ、副社長室だよっ…」
小さな声でフロイドに注意する。
「ふっふっふっ。とても仲が良いのですねぇ。実に微笑ましい」
副社長が笑った。
「すみませんっ…」
「A、顔真っ赤だよぉ〜」
「もうっ！」
「あははっ、カワイイ〜」
「フロイドっ。いい加減にしなさいっ。Aさんが困っているでしょう」
マネージャーのメグがビシッと言う。
「私より…副社長が…」
「うるせぇな〜、メグ。久しぶりに会うんだからこんくらいいーだろ〜？」
「良く無いっ！こっちに戻りなさいっ」
「A、メグがうるせぇから、家帰ったら続きしようねぇ〜」
「分かったからっ！早く戻ってっ…」
「分かったよぉ…」
それからフロイドとマネージャーは副社長に挨拶し、その後社長の元へ向かった。
社長はフロイドを気に入ってしまい、何かあったら力になると約束してくれた。
「さ。あとは、おばちゃんたちねぇ〜」
「おばちゃんは良くないって…」
噂を聞きつけて、食堂に行くまでの道中、社員たちがフロイドを一目見ようと集まっていた。
フロイドは丁寧に手を振り、笑顔で対応した。
〜こんなに人気あるの…？〜
たくさんの人がスマホでフロイドの写真を撮っている。
「あのさぁ、オレを撮るのはいーからぁ、Aは撮らないであげてね〜」
「カッコイイっ…」
フロイドの言葉に社員たちが興奮する。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：魅樹 | 作成日時：2023年6月6日 21時
