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盲目のバスケ 〜3〜 ページ40

「えっ?」

「腹筋やるから〜」

「フロイド先輩っ。オレが乗りますよ」

「気持ちわりぃからイヤだ」

「良いじゃないッスかー。久しぶりに一緒に活動出来て、オレ嬉しいんッスよー」

「じゃ、後でまたシュートの練習付き合ってやるよ。だから腹筋はダメ〜」

「シュートの練習…」

「出来ないと思ってんの?」

「い…いや…。そんな事…無いけど…」

「疑ってる声しやがってぇ〜。早くどっか行け〜っ」

「エース。フロイド先輩は私に任せて」

「あ…ああ。分かった」

エースはコートに戻って行った。

「A。俺も練習に戻る。何かあれば呼んでくれ」

「はい。ありがとうございます」

ジャミルもコートへ戻った。

「オレとAだけになった?」

「はい」

フロイドが床に座って足を伸ばす。

「はい。ここに乗って〜」

足をポンポン叩いて座る場所をAに教える。

「重くないの?」

「軽くてAがキツイかもよ〜」

Aはフロイドの足に乗った。

「行くよ〜」

フロイドが軽々腹筋をし始めた。

「ちょっと…キツイなぁ…」

「キツそうに見えませんよ?」

更にフロイドが捻りを加える。

「1ヶ月サボったツケだね〜…」

「頑張れぇー」

「何カワイイ声出してんだよっ」

「うるせぇ〜」

「オレのマネ?」

「うん」

「全然似てませんよぉ〜」

「私のマネ?」

「うん」

「全然似てねぇ〜」

「うるせぇ〜っ」

「うふふ…」

2人で変な言い合いをしながら腹筋を続ける。

「はい。次は腕立て〜。A。オレの背中に乗って〜」

「私を乗せて腕立てするの?」

「うん。それくらいの負荷は欲しいなぁ〜」

「分かりました…」

腕立て伏せもAを乗せて軽々こなしていく。



「じゃ、次は〜」

フロイドが立ち上がり、壁を触る。
腕を伸ばし、高さを確認する。

そしてフロイドが少し動かず止まった。

「おっけー」

フロイドは深呼吸をしてジャンプした。

「えっ…」

壁の上にある観客席の縁を掴み、更に腕を伸ばして手すりを掴む。
壁を足で登り、あっという間に観客席の中へ入って行った。

「パルクール…やるの…?」

「ちょっとだけ空間認識魔法使えるって言ったでしょ?」

「でも、凄く疲れるんじゃ…」

「この一ヶ月、オレが病院のベッドでボーッとしてると思った?」

「練習してたの?」

「うん。だから少しコツは分かった〜」

そしてまたフロイドが止まった。
空間認識魔法を使っている。

「おっけー」

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作者名:魅樹 | 作成日時:2023年6月2日 17時

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