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難しい生活 〜9〜 ページ36

「分かりました。明日は久しぶりに部活も行きましょう」

「うん。だってさぁ、オレの腹見たでしょ?弛んでんの…」

「弛んでませんよ」

「弛んでるの〜っ」

「他の部員たちが気を遣って手伝ってくれても文句言わないで、ありがとうって言えますか?」

「ガキじゃねぇんだから…」

「言えますかっ?」

「分かったよ…。ちゃんとゆーから…」

「よろしい」

「アズールかよっ」

「お茶、淹れますね」

「無視かよ…」

「カフェオレ?」

「うん。更に無視かよ…」

「今日はゆっくり座っててくださいね。また調子良い日にフロイド先輩にカフェオレ作ってもらいますから」

「うん」

フロイドは少し素直になった。





翌朝。

「おはようございます」

ジェイドが朝早くオンボロ寮へやって来た。

2人はいい匂いタイムが終ったばかりで急いでベッドから起き上がる。

「まだ寝ているのですか?」

「ジェイドっ!来るの早過ぎだろっ!」

ジェイドが階段を登ってくる音が聞こえてくる。

フロイドが急ぎ足で手探りしながらAの部屋のドアまで辿り着く。
それと同時にノックが聞こえた。

「待てジェイドっ!開けんじゃねーぞっ」

「おや。フロイドも一緒でしたか」

「知ってて来ただろっ!普通はオレの部屋を先に見に行くだろーがっ!」

「何の事です?」

その間にAが急いで制服に着替える。

「フロイド先輩、もう大丈夫ですっ」

フロイドが少しドアを開けた。

「おはようございます」

「うん…。おはよ…。何でこんなに早く来るんだよ…」

「フロイドがチンタラ支度しては困ると思って、早めに来てみたんです。Aさん。おはようございます」

「おっ…おはようございます…。ジェイド先輩…」

「ほら。Aさんは既に制服姿ですよ?フロイドはまだ部屋着のまま。しかもAさんの部屋で…」

「おいっ……。何面白がってんだよっ」

「別に面白がってなんていませんよ。ほら。着替えするのでしょう?」

「魔法で着替えるからいーんだよっ」

「それはいけませんねぇ。魔法に頼っていたら、いつまで経ってもきちんと服を着れない子になってしまいますよ?」

「着れない子…」

「……分かったよ…。ちゃんと自分で着替えるからっ」

「当たり前ですっ」

フロイドが渋々部屋を出て行く。
その後をジェイドが付いて行く。

「ジェイド先輩、朝から厳しい…」

Aもフロイドの部屋に様子を見に行った。

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作者名:魅樹 | 作成日時:2023年6月2日 17時

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