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フロイド 復活 〜8〜 ページ24

「はい。フロイド先輩がスプーンですくったら、チーズが凄く伸びてましたよ」

「じゃぁ、スプーンの下にチーズがぶら下がってたりする?」

「うふふ。はい」

「あははっ。ま、いっかぁ〜」

フロイドはスプーンですくったラザニアを少し冷まし、慎重に口に運ぶ。

「アチッ…。唇に当たっちゃったよぉ…」

「惜しかったですよ」

「こればっかは数こなすしかねぇなぁ〜…」

「頑張りましょう」

「そーだね〜」

今までに無いほど、時間を掛けて食事をした。
これからはこれがいつもの生活になる。





夕食を取り終え、また時間を掛けて寮に戻る。

「もう少し早く歩けるように頑張るからねぇ〜」

「大丈夫ですよ。ゆっくり歩けば、その間フロイド先輩とたくさんお話し出来るでしょ?」

「そっかぁ。そーゆー考え方もあるねぇ…」

「私は今の時間も気に入ってます」

「うん。A。帰ったらさぁ、一緒にシャワーして、早くベッド行こ」

「はいっ」



寮に着き、フロイドは玄関に白杖を置いた。

「白杖使わないんですか?」

「うん。邪魔だし寮の中は大体覚えてるしぃ。階段の数もバッチリだしね〜」

「凄いですね…。凄い、しか言葉が出ませんよ…」

「オレの部屋に行って着替え持ってくるね〜」

「あ、私も行きますっ」

「うん」

フロイドが階段の手すりを探し、階段を登り始めた。
先程の食堂の前にあった階段とは違い、慣れた様子で登っていく。

階段を上手く登り終え、壁伝いに進む。

「オレの部屋ここでしょ?」

「はい」

フロイドがドアノブを探してドアを開けた。

部屋に入り、クローゼットがある場所までまた壁伝いに歩く。

「あったあった〜」

Aはフロイドが着替えを取り終わるまで見守った。




Aも部屋に着替えを取りに行き、2人でシャワールームへ行く。

「着替え、私が持ちますよ」

「大丈夫〜」

「階段踏み外したら危ないでしょ」

「踏み外さねぇって〜。Aはオレの前に来ちゃダメだよ〜。オレが落ちたら下敷きになっちゃうから〜」

「矛盾してますって…」




シャワールームに入り、脱衣所で服を脱ぐ。

「筋トレしてなかったから弛んで来たなぁ…」

フロイドが腹筋を触った。

「私から見たら何も変わってませんけど…」

「触ってみ。弛んでるから」

Aがフロイドの腹筋を触った。

「めちゃくちゃ硬いじゃないですか」

フロイドがそのままAを抱きしめた。

「こんな腹じゃダメなのぉ〜」

「温かい…」

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作者名:魅樹 | 作成日時:2023年6月2日 17時

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