マインドコントロール 〜1〜 ページ35
「どっちが良い?」
「たまにはフロイド先輩が選んでください」
「じゃ、抱くよ?」
「時間無いのに…」
「すぐ入れるからっ…」
「愛情が無いみたいで…なんか、嫌な感じしません?」
「愛情は短くたってあるだろ?それに選べっつったのAじゃん」
「分かりました。早くしましょうよ…」
Aが裸のままベッドに仰向けになった。
「………やっぱいーや…。噛みつく…」
「そうですか。じゃぁ、せめてブラジャーだけでもつけさせてください」
「痛いのにいーの?」
「大丈夫ですよ。噛みつく方が早く終わるし」
「あっそう…」
ブラジャーをつけ終わったAにフロイドがすぐに噛みつく。
「ううっ……」
フロイドはしばらくじっとしていた。
「まだ…ですか?」
フロイドは返事をしなかった。
「傷痕、浮き出て来ましたよ…?」
フロイドは仕方なく口を離した。
すぐにタオルを傷口に当てる。
「一人で出来ますから、大丈夫です」
「分かった…」
ついにAはステラにマインドコントロールされてしまったのだ。
分かっていても、気持ちが荒れる。
〜クソッ…〜
「A…。傷痕が薄くなったら…、また、噛みつくね…」
「はい。お願いします」
フロイドは服を着て部屋を出た。
ほぼ同時刻。
ジェイドは自室で朝のお茶を飲んでいた。
頬に柔らかい風が触れる。
「お久しぶりですね…」
「おはよう、ジェイド」
「おはようございます。ステラ」
「今日はね、あなたに嬉しい報告をしに来たのよ」
「嬉しい報告…ですか?」
「ええ。Aを上手くマインドコントロール出来たの」
「……それはおめでとうございます」
ジェイドがお茶を一口飲んだ。
「そのお茶、私にも下さるかしら?」
「気が利かず申し訳ありませんでした。すぐに新しいものを淹れましょう」
ジェイドが小さなキッチンにお茶を淹れに立った。
「それで、なぜ僕にわざわざ報告しに来てくださったのです?」
「うふっ。あなた、あの子の事、好きなんでしょう?」
「ステラは誤解しているようだ。確かにAさんは良い子で可愛いです。ですが、イコール好き、ではないのですよ?」
「自分にそう、言い聞かせてるだけじゃない」
ステラがクスッと笑った。
「では、仮に、僕がAさんに好意を持っているとして、なぜ報告を?」
「以前私が試したかった事、ジェイドは覚えているかしら?」
「試したかった事?」
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作者名:魅樹 | 作成日時:2023年5月1日 15時