契約の時 〜5〜 ページ23
「それでも神様かよ…」
「神様だからだよー。毎日たくさんのお願いされてさ。その中で更に完璧な毒をあげる契約もする。いちいち全員なんて覚えてられないんだよ?」
「じゃぁ、本当にオレは特別にしてもらってるんだね」
「そ。キミが威勢が良くて綺麗で良かったねー。ははっ」
「クリスも人気の神様なんだな」
「恋の神様も、絶縁の神様も、人にとっては人生でかなりのウエイトを占めてるんじゃないかなー?特に女の子はねー。ボクのパワースポットにも、たくさんの人が来るよー」
「オレにかまってる暇ねぇじゃね?」
「だけど、ボクはキミを気に入ってるからこうして時間作って会いに来てるんだー。それに、これから先も、優先的に手伝うからねー」
「うん。助かるよ」
「へぇ。素直じゃーん!」
「なんかさ。契約して気持ちがスッキリしたよ」
「覚悟出来たって事じゃない?」
「たぶんね…」
「ステラには、まだ気を付けてね。今はAに接触した気配ないから大丈夫だけど、また弱体化させに来るかもしれないから。まさか同じ事をしてくるとは思わなかったけど、Aを元の世界に戻すには弱体化が一番手っ取り早いからね…」
「ステラはオレとジェイドを気に入って、オレたちをどうしたいワケ?」
「好きな時に相手をしてもらえれば満足なんじゃない?どっちみち、神様と人間が結ばれる事はないからさ」
「たったそれだけのためにAを消そうとしてるなんて、子供みたいだな…」
「楽しんでるんだよ。神様だって楽しみは欲しいんだよ」
「最低な楽しみ方だろ…」
「ステラは絶縁の神様だもん。結構、悪どい事、平気でするよー」
「やっぱり神様は理解出来ねぇわ」
「ボクも人間を理解出来ない事いっぱいあるよー。ははっ…」
「…これからは、オレの毒をひたすらAにあげ続ければ良いんだろ?」
「うん。傷痕が薄くなってきたらすぐにね。まぁ、Aからフロイドを求めて来ると思うけど。毒が効かなくなってきたらボクがちゃんと完璧な毒あげるから心配しないでね」
「そう言う契約したじゃん」
「そうだよねー」
「Aに噛みつくのと、Aを抱くのは…、同じ毒の効果があるもんなのかな?」
「噛みつく人はフロイドが初めてだから比較のしようがないけど…、同じだと思うよ。今朝の毒だって、ちゃんと効いてるでしょ?でも、ボクは抱かれたいなぁ」
「気持ちわりぃ事言うなよっ…」
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:魅樹 | 作成日時:2023年5月1日 15時