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契約の約束 〜2〜 ページ13

「ステラは何でジェイドに近付いたんだ…?」

「簡単だよ。ジェイドはキミの考えを反対してるでしょ?利害が一致したってとこじゃない?」

「……ジェイドはどうなる…?」

「別にー。ステラはジェイドを利用してキミたちを別れさせようとしてるみたいだけどー、ジェイドがそれを拒んだみたい」

「拒んだ?」

「キミの身体が無事あれば良いだけで、別にAをどうこうしたかったワケじゃないみたいだからねー」

「交渉決裂?」

「ううん。ステラがジェイドを気に入ってる事に対してジェイドはそれを拒絶はしていないよ。ステラも、強引にジェイドを自分のモノにしようとは思ってないんだよね。ただ好きなだけー」

「良く意味が分かんねぇよ…」

「神様と人間の感覚って、少し違うのかなぁ?まぁ、ジェイドがステラの言いなりになる事はないだろうから、そこは安心できるんじゃない?」

「そうか…」

「でも、ジェイド自身がどう動くかは見当がつかないよねー…」

「しょうがねぇよ…。オレはオレのやり方を通してやるだけだし。ジェイドだろうと、邪魔はさせねぇよ」

「だけど、ジェイドは相当キミの身体を心配してるみたいじゃーん。代償の内容を知ったら、どーなっちゃうんだろうね…」

「クリス。お前はジェイドに接触するなよっ」

「ジェイドに接触したってボクには何の意味もないから安心してー」

「話は終わりだろ?じゃ、早く契約しようぜ」

突然クリスが真剣な顔をした。

「フロイド…。契約しちゃったら、心変わりしても遅いんだよ?」

「お前はどっちの味方なんだよっ!オレたちを応援するって言ってただろっ!」

「もちろんそうだけど、結果がダメならそれはそれまでたからさ…」

「それに代償の内容決めたのもお前だろ?」

「うん。どうしても、諦められない部分だったからねー」

「だったらオレを迷わす言葉言うなよ」

「迷ってるの?」

「迷ってねぇよっ!お前がグチグチうるせぇこと言ってるからだよっ」

「あ、もうこんな時間だよ?学園間に合わなくなっちゃうねー。契約は、また今度にしよーよ」

ちょうどブタのアラームが鳴った。

「待てクリスっ!」

「分かったよ…。今夜、また来てあげる。それまでにキミの意思が変わらなければ、本当にちゃんと契約してあげるね」

「今夜だな…。絶対、来いよ」

「神様は嘘つけないって言ってるじゃーん」

クリスは笑いながら風のように消えた。

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作者名:魅樹 | 作成日時:2023年5月1日 15時

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