検索窓
今日:18 hit、昨日:33 hit、合計:4,682 hit

登校初日 〜5〜 ページ25

「アイツはパルクールが得意だからな。いつもああやって、軽々と観客席を一周してしまうんだ」

ジャミルがフロイドを眺めながらAに教えてくれた。

「バスケの素質もあるし背も高い。本当に羨ましいよ…」

「ジャミル先輩は…、フロイド先輩が人魚だってことは…」

「もちろん知ってるさ。アイツは特別運動神経が良いんだろう。アズールとジェイドを見ていると、フロイドが異常なのが良く分かる」

「そうなんですか…」

「まぁ、あとはあの気分屋がどうにかなれば…な…」

ジャミルがため息をつく。

「そんなに気分屋なんですか?」

「ああ。練習中ならまだしも、他校との試合中でも、飽きると途中で全然やる気が無くなって、パスされたボールすら取らなくなるんだ…」

「うわ…。酷いっ…」

「それでせっかくいい調子だったのに逆転負け。なんてこともしばしばさ…」

「それだけ戦力でもあるって事ですよね?」

「考え方によっては、そうなるな」

フロイドが観客席を一周し、コートに入る。
なにやらエースと話しをしている。

「ウミヘビく〜んっ!勝負しよーっ」

フロイドがニコニコしながらジャミルを呼んだ。

「何だ、急に?」

「10本中、スリーポイント何本打てるか勝負してぇ、一番少なかった奴が明日の昼メシおごるの。どう?オレとカニちゃんとウミヘビくんでやろーよー」

「なかなか面白そうじゃないか。良いだろう」

「あははっ。そう来なくっちゃ。小エビちゃん、今から勝負するからぁ、見ててね〜」

「はい…」

ジャミルもノリノリでコートに向かった。

Aは飲み物を飲みながら勝負を見守ることにした。

〜それにしても、フロイド先輩の筋肉…凄いな…〜

ユニフォームから伸びる長い腕にもしっかりと筋肉が浮き出て見える。

〜ウツボの人魚が凄いんじゃない…。フロイド先輩が…凄いんだ…〜

ジャミルの話を聞いてフロイドの姿を見ながらAは思った。

3人の勝負が始まる。

ジャミル、エース、フロイドの順番にシュートするらしい。
他の部員も集まって勝負を見学し始めた。
良く分からない掛け声まで始まる。

1本目は全員外した。
しかし、2本目にジャミルが決めた。
3本目はジャミルとフロイド。

勝負は進む。

ジャミル4本、エース3本、フロイド4本、シュートを決めている。
残り2本。

9本目。
エースとフロイドが決めた。

「ドローだったら3本延長ね〜」

フロイドがニヤニヤしながら言う。

登校初日 〜6〜→←登校初日 〜4〜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
10人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:魅樹 | 作成日時:2023年4月19日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。