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「で、つまり……
蘭って子は最後の最後まで、
俺が工藤新一だと勘違いしてたって事。」
『え』
「え?」
ってことは、私も1人で勘違いしてたってこと…
…だよね?
「あぁでもしねーと気付かねぇだろ?あの子」
…確かに新一はお尻を触るなんて事はしないな…
『………馬鹿だ、私…』
「え?何が?…ってかオメーさっき怪我した所、
もしかしてまだ痛てぇの?」
『え、なんで?』
「さっきから気になってたけど泣いたろ?それ」
私の頬に触れた快斗の指。
…げっ。
そういやこいつ、そういうのに敏感なヤツだった。
咄嗟に顔を逸らすも時すでに遅し。
「…オメー、何があってもいっつも我慢すっからなぁ……それに自分では手当てしねぇし。」
『ヴッ』
その通りだ。
「どうせこのまま帰っても手当てしねーんだろうから俺がすっけど…文句ねぇよな」
『ナイデス』
「よし」
……なんだかんだ言って、あっという間に彼のペースに飲み込まれた私。
さっきまでのどんよりした気分がまるで嘘みたいだ。
…早く、伝えた方がいいのかな。
…あぁ、でもな……。
あれこれと悩みながら、
自宅へと向かって飛び続ける私たちであった。
ー後日談ー
「おいA…やっぱキッドの事好きだろ」
『!な、なんでわかっ……!…あ。』
「ふは…スカイデッキの件でな。」
って事は、蘭と園子には…?
「アイツらは気付いてねーよ。
…いや、蘭は少し勘付いたかもしれねぇけど」
『なんですとー!!』
思わず頭を抑えて蹲る。
「蘭は心配してたぜ色んな意味で」
『…色んな意味??』
「あの怪盗に惚れちまったオメーの未来と、
スカイデッキの件、誤解していないか…ってさ。
あとお前が連れ去られたその後の事もな。
…ちなみにこれは皆心配してたぜ」
私の未来がどうとかは横に置いといて、スカイデッキの件っていうのは、あのキスシーンだよね。
『…あの後、実はキッドに聞いてて、あれは誤解だって気づいてるよ。
蘭に伝えといて!
心配してくれてありがとう、って』
フッと笑った新一。
私がキッドに…いや、快斗に思いをぶつけるのは
そう遠くない話……
……かもしれないし、
そうでもなくもないかもしれない……。(謎)
・
「んじゃオメー、アイツと付き合って早いとことっ捕まえてくれよ」
『やめろ』
ー完ー
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ぱみ - もうほんとにこのシリーズ大好きすぎてもう死にそうです、、毎回の更新が本当に楽しみです!!これからも頑張ってください(〃▽〃) (2020年10月18日 10時) (レス) id: 0e418c44e6 (このIDを非表示/違反報告)
缶コーヒー(プロフ) - ゆうみんさん» おぉ……!!ありがとうございます!ナイスアイデアです!!!紺青の拳の後でも大丈夫でしょうか!?是非書かせて頂きますッ!(((o(*゚▽゚*)o))) (2020年7月26日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - リクエストは映画瞳の中の暗殺者快斗と彼女ちゃん話してください、彼女ちゃんが記憶喪失になる、お願いします (2020年7月26日 20時) (レス) id: 70259f7c6d (このIDを非表示/違反報告)
缶コーヒー(プロフ) - 澪奈さん» コメントありがとうございます!!!!私も業火の向日葵大好きです……ヽ(;▽;)ノご期待に応えられるように精一杯頑張ります!!!!(((o(*゚▽゚*)o))) (2020年7月26日 19時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
澪奈(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!次のお話の業火の向日葵は好きな映画なのですごく嬉しいし楽しみです!この作品すごく好きなので更新楽しみにしてます!忙しいかと思いますが頑張ってください! (2020年7月26日 17時) (レス) id: 48c427dff0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:缶コーヒー | 作成日時:2020年7月9日 22時