怪盗たちの恋愛事情。７【天空の難破船 / 黒羽快斗】

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「それはどういう意味だ…？」


『後からわかるから…ごめん、先に行ってて』


「……」




不服そうな表情を浮かべながらも、
コクリと頷いた新一。


すると距離をとる私と快斗を後目に
天井に設置された入口から飛行船内に入っていった。







……そして、新一が中に入っていった後のこの空気。

2人きりの謎に気まずいこの雰囲気は…何？？()




「そんなに離れてねーでオメーもこっちに来いよ。
落ちるぞ？」



『……』



「……A？」






いや、出来れば落ちてしまいたい。
彼にうつしてしまうくらいなら……




「……何かあったか？」


『何も無いよ
私はここでいいや』



「……」




快斗から距離を取り、
腕を隠すようにしてその場に座り込む。



「…」


すると突然立ち上がった快斗。
何故か私に近づいてくる。



『え、か、かい……』


咄嗟のことで遅れた私はそのまま後退った……が。




『…っわ、』


隠すように背中に回していた手を掴まれてしまった。


や、やば…



「…やっぱりな…」



しかし、彼は赤くなった腕を見つめて動かない。
…な、なんで？？

ていうか “やっぱり” って…？
気付いてた？？




『は、離れて…』


「…、」


『うつるから、離れて…』




パシッ！と手を振り払い、再び距離をとる。




＿＿ズルッ…



『っ！？』



「っ、と…あっぶねぇー…！
ほら、言っただろ？落ちるぞって」




なんでそんなに平気な顔をするの？？



『なんで…？このままだと快斗にうつしてしま…！』


「……忘れたのか？」


『…？？』




私の言葉に被せるようにそう言って、
いつもの様に笑った快斗。




「“オメーと一緒に散り散りになってやるよ” ってな」



『いやでもそれはミラクルランドの事件の時であって、今は…！』



「どっちも一緒だろ」




何を言ってもきいてくれない。


快斗は再び私の手を掴むと私を引き寄せた。
そんな彼の体を押しても力が強くて抜け出せない。



『私が居なくなったとして、
快斗まで居なくなったら…

青子はどうするの？1人だよ……』



「安心しろ、俺らは死なねーよ」



『な、何言って…』




私の手首をじっと見つめた快斗。

つられて私も自分の腕に目が行く。




『…あれ？赤い所が、手形に…』


藤岡さんに触れられた部分だけが赤くなっている。



まるでかぶれたみたいに…。





『……ん？？』


「なーんか変だと思わねぇ？」




……確かに。





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