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__ガチャッ…
『…!』
男が窓を開けた。
その先を悟った私は考えるよりも先に体が動く。
「そーれ!」
『……!!』
手を伸ばしても時すでに遅し、
新一は窓の外へと投げ出されてしまった。
どうする、どうする…
『…!』
目に映ったのは先程私が携帯を隠したパラシュート。
それを乱雑に取り上げ、窓の外へと飛び出した。
『覚えてろよクソジジイ…!』
「…!?」
快斗に聞こえない程度の声量で暴言を吐いて。()
目指すは落ちていく新一。
「コナンくん、A…!!」
「待て!!」
『…っ?』
蘭と…恐らく快斗の声が後ろから聞こえるけど、
風のせいで振り向けない。
っていうか振り向いてる暇なんてない。
『し、んいち……!手!』
「…ッ!」
お互い手を伸ばすも何度か指が掠るだけ。
それでも必死に手を伸ばして……
『…!』
掴んだ。
その瞬間、彼の体をグイッと引き寄せ両腕に抱くと
背負ったパラシュートの紐を引っ張った私。
__バサッ…
開いた、か……?
一瞬、フワフワと宙に浮いた状態になったが
次の瞬間。
バサッ!という謎の音が頭上から聞こえ、
私と新一の体は再び真っ逆さま。
『何でェェェェ!!!』
「……!!?」
穴あいてた!?
新一は私に力いっぱい抱きしめられている状態なので声を発する事も出来ないらしい。ごめん。
でもこれは叫ばずには居られない。
やばい……
私は今、ハンググライダーも持ってないのに。
『…!』
ハング、グライダー……!
『き、キッドぉぉぉぉぉぉ』
「!?なっ、おま…」
新一を全力で抱きしめながら、
彼の名を呼んだその時。
__グイッ!
『…っわ!?』
突然引っ張られた私の腰。
「こんのバカヤロッ…!何急に飛び降りてんだ!!」
『…!!』
背中に感じる温もりと、焦ったような声
『か、かい…』
「
「…!キッド…」
色んな意味で危ないところだった。
思わず快斗、なんて呼びそうに……。(混乱中)
「まさか窓から放り投げるとはな…
どうする?名探偵…このまま降参か?」
「ンなわけねーだろ!!
今すぐ飛行船に戻れ!!」
「無茶言うな…
俺のハンググライダーはエンジン付きじゃねーんだ
生きてるだけでもラッキーと思え!!」
本当、彼の言う通りである…。(白目)
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ぱみ - もうほんとにこのシリーズ大好きすぎてもう死にそうです、、毎回の更新が本当に楽しみです!!これからも頑張ってください(〃▽〃) (2020年10月18日 10時) (レス) id: 0e418c44e6 (このIDを非表示/違反報告)
缶コーヒー(プロフ) - ゆうみんさん» おぉ……!!ありがとうございます!ナイスアイデアです!!!紺青の拳の後でも大丈夫でしょうか!?是非書かせて頂きますッ!(((o(*゚▽゚*)o))) (2020年7月26日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - リクエストは映画瞳の中の暗殺者快斗と彼女ちゃん話してください、彼女ちゃんが記憶喪失になる、お願いします (2020年7月26日 20時) (レス) id: 70259f7c6d (このIDを非表示/違反報告)
缶コーヒー(プロフ) - 澪奈さん» コメントありがとうございます!!!!私も業火の向日葵大好きです……ヽ(;▽;)ノご期待に応えられるように精一杯頑張ります!!!!(((o(*゚▽゚*)o))) (2020年7月26日 19時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
澪奈(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!次のお話の業火の向日葵は好きな映画なのですごく嬉しいし楽しみです!この作品すごく好きなので更新楽しみにしてます!忙しいかと思いますが頑張ってください! (2020年7月26日 17時) (レス) id: 48c427dff0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:缶コーヒー | 作成日時:2020年7月9日 22時