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何分か経った頃、ダイニングには飛行船内いる人間全員が集まっていた。

…その中には子どもたちと新一の姿はない。



ホッと胸を撫で下ろしたが…
もし見つかると厄介だ。





「この飛行船は、
我々赤いシャム猫がハイジャックした!!

全員、携帯電話を出してもらおう!」



『……』



やはり、携帯は取り上げられるのか…


でも残念ながら私の携帯はパラシュートバッグのポケットの中。




…なんて考えていると、
男が袋を持って近づいてきた。




『あの…私、携帯持ってきてなくて…』


「嘘つくんじゃねぇ
早く出せ!」


『いや、本当なんです…なんなら調べますか?
私の体』


「…!」




ヒラッ、と服を捲ってみた。

すると男は反対方向を向いているリーダーにチラリと目をやると少し口角を上げて笑った。




「いいぜ…後で、俺が調べてやる
リーダーには内密にな…」


『……』



私の耳元でそう囁き、
蘭と園子の元へと向かって行く男。




…2人きりなら都合がいい
アイツは後でこっそりシメてやろう。()




「……おい、大丈夫か」


『!かい……ウェイターさん。』



背後から声が聞こえ、
振り向くとウェイターに化けた快斗が立っていた。


少し離れたところに居たのに、
どさくさに紛れて近づいてきてくれたのか。




「今は快斗でいい、ただし小声でな

…今、あの男に何を言われたんだ?」



『えっと…実は、』






快斗には本当の事を話した。


パラシュートバッグの中に自分の携帯を隠した事、

回収時にないことを伝え、
自分の体を調べるかどうかを男に問うた事。


男はそれを承諾し、リーダーには秘密に後で私の体を調べると言った事。





「おいおい…それ、別の意味で脱がされんぞお前…」


『いや、それくらい私だって分かってるよ
だから返り討ちにするんだ』




自信ありげに言ってみると、
何故かため息をつかれてしまった。



「こりゃ、どうにかしねぇとな…」


そして悩み出した快斗。

彼が悩んでいる姿、久々に見た気がする。




「要求を聞こう…金か?
それとも、服役中の仲間の解放か?」




中森警部がリーダーの男に尋ねるも、
男は軽く笑みを浮かべて言った。



「ふっ…俺たちは鈴木財閥に恨みがあるんだ
特に、このジイさんにな!!」



「…!…確かに、儂は10年前警察に手を貸した…
汝等(うぬら)の組織を潰すためにな…!」







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ぱみ - もうほんとにこのシリーズ大好きすぎてもう死にそうです、、毎回の更新が本当に楽しみです!!これからも頑張ってください(〃▽〃) (2020年10月18日 10時) (レス) id: 0e418c44e6 (このIDを非表示/違反報告)
缶コーヒー(プロフ) - ゆうみんさん» おぉ……!!ありがとうございます!ナイスアイデアです!!!紺青の拳の後でも大丈夫でしょうか!?是非書かせて頂きますッ!(((o(*゚▽゚*)o))) (2020年7月26日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - リクエストは映画瞳の中の暗殺者快斗と彼女ちゃん話してください、彼女ちゃんが記憶喪失になる、お願いします (2020年7月26日 20時) (レス) id: 70259f7c6d (このIDを非表示/違反報告)
缶コーヒー(プロフ) - 澪奈さん» コメントありがとうございます!!!!私も業火の向日葵大好きです……ヽ(;▽;)ノご期待に応えられるように精一杯頑張ります!!!!(((o(*゚▽゚*)o))) (2020年7月26日 19時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
澪奈(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!次のお話の業火の向日葵は好きな映画なのですごく嬉しいし楽しみです!この作品すごく好きなので更新楽しみにしてます!忙しいかと思いますが頑張ってください! (2020年7月26日 17時) (レス) id: 48c427dff0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:缶コーヒー | 作成日時:2020年7月9日 22時

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