今日もフラれた。【ピンガ】

８.目障り ページ10

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部屋まで連れてくるとバカ女をソファーに寝かした。


こいつにベッドを使わせるつもりなんか更々ねぇし






「水飲めよ」



ソファー前のテーブルに水を置く。

目の前で吐かれちゃたまったもんじゃねぇ。






風呂も家を出る前に済んでる俺は
そのままベッドに向かおうとした。



…が。






『ぅ…っ
ユウタ(･･･)…もう酒はいいから、早く』




「…は？」




『慰めてよ』





誰だ？



ユウタって





もう酒はいい…なんて言ってるくらいだから
さっきのバーテンダーの男か…


なんて



また変にムカついたけど、特別に無視してやろうと
そう思ってたのに





『寂しい…』



「…」





突然起き上がったと思いきや、
ギュッと俺の腰に巻き付けられた細い腕。




『ねぇ…早く』



「…、」






聞き慣れないコイツの甘い声に反応して
強引にベッドに放り投げていた。






『あつい』



「…、いちいちうるせぇな」





酒のせいで体温の上がったその体と
潤んだ瞳



気が付けば服を剥ぎ取って、唇を寄せて…





まさか俺が


ありえねぇ





頭ではそう思ってるのに止まらない





どうでもいいとか
ある部分は残念だとか


変な理由つけて
この女遠ざけてたのはどこのどいつだよ





『ッあ…』




こいつの女らしい声が聞こえ、
更に気が狂いそうになる




意識なんて



してたっけ



今まで





『ユウタ…じゃ、な…っ？』




なぁ

今お前、違ぇやつに抱かれてんだよ





やっと相手がその“ユウタ”って奴じゃない事に気が付いたAは、ゆっくりと俺の背中に手を回した。




俺の目を見ては泣きそうな表情を浮かべながらも
何度も俺の名を口にする。




ざまぁみろ




思わず笑みがこぼれた。






…。

何でそれに満足してんだよ
俺は






何度か続いたあと体力が尽きたのか

どうやら意識が飛んだらしい。






Aの長い髪を捲ると

さっきつけておいた所有印がくっきりと見える。




突き放しといて何してんだか





脱力した小さな体を抱き枕にして
俺もその後眠りについた。











翌日、全く記憶がないようだったから
もう1回思い出させてやろうかとも思ったが




思い出したときの表情を見るのも楽しみだと

その日は仕事に向かうことにした、のだが。






夜の仕事が始まってすぐのこと。







「…は？バーボン、」



「…やっぱり」



『』









何だこの組み合わせは








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