検索窓
今日:14 hit、昨日:28 hit、合計:23,038 hit

3.読めない彼 ページ5











彼が去ってからというもの

サー…と聞こえてきたシャワーの音。





それを聞きながら、私は相変わらず
布団を抱きしめて横になっていた。





もちろん下着くらいはつけ直した。







あの部分に残る違和感からして、
もしかして……なんて思ったけど




ベッド脇にあるゴミ箱を覗き込んで安心した。



ちゃんと避妊はしてたらしい。







まず、どうしてこうなったかを整理しよう。








昨日もいつも通りピンガに当たって砕けた私は


行きつけのバーで酒を煽っていたはず。






交通手段が無かったから、ベルモットに連絡して


迎えに来てもらった所までは覚えている。




携帯を確認したけどちゃんと履歴も残ってる。





それに、振られてはバーに行く…なんて事は私のルーティーン(?)にもなっている。






バーテンダーの彼にも覚えられてるくらいだし。








(でもなんで、この人と一緒にいるの)







ベルモットが関係してることは確か。



自分の携帯を握りしめてぐぬぬ…と唸る。








「シャワー入れば?」




『__ッ』





__突然背後から聞こえた声に、心臓が跳ねた。






考え事に集中し過ぎて
ピンガが戻ってきたことに気付きもしないとは。






そんな挙動不審な私を見て首を傾げた彼。





「……覚えてねぇの?」




『…、』






覚えてない。


だから振り向けない。






男には慣れてる。


慣れてるから、大丈夫。





そう言い聞かせるも、うぶな反応が出てしまう。







…そう、この私

本気の恋愛なんてものは初心者も同然なのだ。






『お、覚えてない…』




「…ふぅん」






黒っぽい色をしたワイシャツのボタンを閉めながら
首だけを振り返らせて短く返事をしたピンガ。







「俺も、まさかこうなるとは思わなかったぜ」




『え、__』






そう言って近付いてきた彼は


強引に私の唇を奪う。






「お前今日仕事は?」




『…』




「オイ」




『!あ、ある』




「じゃ、鍵は今度会った時に返せよ」






未だに理解が出来ていなくて
ボーッとする。





黒スーツを纏った彼は



あっという間に準備をして
あっという間に出ていってしまった。










「詳しい話もまた今度な」








そう言い残して。










(…あれ、鍵って。)







つまり




ここ、ピンガの家ってこと?













……彼のことがますます分からなくなった。





4.バーまで事情聴取→←2.状況把握



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (92 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
262人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ピンガすき! - 読み返したよっ!大好き!更新停止かぁ………悲しいけどずっと待ってます!! (10月8日 16時) (レス) @page26 id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
すい - ウッ……ピンガ…不足…いや今日もフラれた。不足(?)なのか?更新…お願いしまぁぁぁす!(うざくてごめんなさい(>_<))親友の方もお願いします! (9月29日 7時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - また更新楽しみに待ってます! (9月29日 7時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 久しぶり見に来たらスッゴい人気出ててビックリしましたw楽しみに更新あるかな〜と見たら無くて少し残念でしたがまた一から読み返して「これは、人気になるよ!やっぱ何回見ても面白い!\(^o^)/」って思いましたwww (9月29日 6時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - まじで大好き!もっと見たい!親友の秘密を知ってしまったの方もっ (9月15日 22時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:缶コーヒー | 作成日時:2023年7月27日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。