今日もフラれた。【ピンガ】

１９.必殺技：ジン ページ21

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私はあのあと
車の中でどうしてたっけ。






「よォ
お目覚めかよ」




『』







聞こえてきた声に振り向くことが出来なかった私は
慌てて壁掛け時計に目を遣る。




……時刻は8時を回っている。






ん？つまり何時？？(混乱)





カーテンは閉まってるけど
明るいから朝なんだよねきっと。






いや、てかなんで私の住んでるマンションに
しかも私の部屋にピンガがいんの？？






えっ、まさか私、またやらかしてたり…。





一瞬ゾッとして自身の身なりを見直したけど
それでもドレスは特に乱れてない。







「オイ、勘違いすんじゃねぇぞ
俺はお前をここに運んだだけだ」




『…え？運んだ？』




「ぐっすり寝てたのはどこの誰だよ」








それを聞いて思わずため息をついた。



同じ間違いを起こしていないという安心感と、彼に借りを作ってしまったという情けなさからくるものだ。







『バーボンは？』




「…うるせぇな」




『はい？』






え？私今、うるさかった…？
うるさい要素ありました？？((






「帰らせた」




『えっ、私の車で？』




「他に車なんてねぇからな」




『えー、私車ないと移動できないぃー』






ベッドの上で頭を抱えると

再び“うるせぇ”と一喝されてしまった。






『てか、ピンガ
キュラソーとまだ組んでるんでしょ』




「組んでねぇし。
昨日はたまたま組まされただけ」





『…ふーん』






ツーンとした様子で携帯をいじるピンガを
ベッドの上で静かに見つめる。





…あ、いい事考えた。






『あのさぁ…私、今日の任務一人で暇なんだよね…』




「お前なら一人で十分だろ」




『えっそう？

…って違う、そうじゃなくて、その
私が言いたいのは…』






ピンガの言葉にちょっと喜んでしまった。


私なら一人で十分って、それって
まるで私のことを認めてくれているようで。






「だから、なんだよ。」





携帯から目を離し、スッと私を見つめてくる。


あー、無理好きだわ。







『一緒に組みませんか!!』




「やだ」




『ッッッ』






やだとか可愛い…ッ

まぁ、一筋縄ではいかないと思ってたけど。






そっちがそう来るなら必殺技の出番だ。






『じゃーあー、
代わりにジンにお願いしてこよっかなぁ』





「……

あ”？」






ほら噛み付いた。


どんだけジンのこと嫌いなの。








なんて、ちょっと怒るだけだと思ってたのに。







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