今日もフラれた。【ピンガ】

１８.冷酷な人 ページ20

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「だから嫌だったんですよ…」





「…」



『;;;』







嫌々ながらもバーボンがお迎えに来てくれた。

……私の車で。





案の定、ピンガは機嫌が悪そう。







「…オイA
お前バーボンに車やったのか」




『あげてない』




「じゃあなんでアイツがお前の車に乗ってんだよ」




『だって…』







ピンガの車付近で言い争いをする私たち。

それをバーボンが死んだ目で見つめてくる。






そして、バーから出てきた客はそんな私たちを避けるように逃げるようにして帰っていく…。




その理由はもちろん、
ピンガのガラが悪いからだろう(責任転嫁)






「チッ…」





シュボッ、と音を立ててジッポの火を付けると
咥えたタバコに近付けたピンガ。





うわぁ…イライラしてるかも






『ピンガ怒ってる…？』



「怒ってない」






タバコをふかしながら、
私の車の助手席に向かっていってしまった。






バーボンが私の車に乗ってるわけは

彼に車の修繕をお願いしていて車と鍵を預けていたから






それに、バーボンの車じゃ
3人ギリギリ乗れるかってくらいだし





だから私の車で来てもらうようにお願いしたってわけ。







ってか、ピンガが助手席なんだ。
私の車なんだけど





…ま、いっか
後ろから眺められるし







『ねー、ピンガ』




「あ？」






酔ってる今だから聞けること。



後ろから身を乗り出して、
ピンガの首に腕を回した。






『なんであの時、
私たちの上のシャンデリアも撃ち落としたの？』






ジンもバーボンもみんな口を揃えて
あのシャンデリアはピンガがやったと。






「ウザイ奴が視界に入ったから」




『それって私も含まれてる？』






グッ、と首に回す腕に力を込めた。


バックミラー越しにバーボンと目が合ったけど
バーボンは気まずそうに目を逸らす。






「さぁ、そりゃどうだろうな…」




『…』




「俺はただお前らを
仲良く葬ってやろうと思っただけだぜ」








“愛おしそうに手を重ねるほどの仲だろ？”



ククッ、と嘲笑気味に笑ったピンガ。







「お前が死んだ後のアイツの表情も気になるが

あわよくばあいつも死ねばいい」





『･･･』







このまま、首に回した手にもっと力を込めたら
彼は潔く死んでくれるだろうか






でも私は
彼のこういう冷酷なとこが好きなんだよね










『ね、やっぱ好き』




「うざ」










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