9.顔合わせ ページ11
・
会場でカクテルを片手に
私はもう一度自分の姿を見下ろして確認した。
太ももの途中までしか長さのない黒のドレス
体のラインを強調させるかのようなピチピチさ。
『これでホントにいけんの…?』
ジンから届いたメールを確認すると
“ターゲットを確認したら確実に殺れ”
…との事。
『確実にって言ってもなぁ…』
誰かさんのせいで体バキバキだし
…念の為サイレンサーは持ってきてるけど。
そっと太ももの内側に手を伸ばすと
忍ばせておいた銃が指先に触れた。
「ちょ…
無駄に変な動きをするのはやめてくれません?」
『言い方ひっど』
「ただでさえ注目されてるんですから」
“貴方のせいでね”
辺りを見回したバーボンはそう小さく呟いた。
「美人は大変ですね
ちょっと離れてください」
『なんか素っ気なくね?』
と言いつつ私もこっそりと周りの様子を見た。
確かに少し見られてる…かもって思ったけど
……女の視線はどう考えてもバーボンだろ
そんなこんなで言い争いながら、
会場内を歩き進んでいたときのこと。
「ターゲットは見つけた方が先に__」
『…バーボン?』
突然口を閉ざし、
なんなら足も止めてしまったバーボン。
背中にぶつかりそうになって、彼を思わず見上げた。
『どうし…、…え。』
バーボンの背中から前を覗き見ると
なんとそこに居たのは
「…は?バーボン、」
「…やっぱり」
『』
まさかの、今1番顔を合わせたくなかった彼だった。
「…、お前ら組んでんのか」
ぶっきらぼうな言い方のピンガの声。
「えぇ、まぁ
彼女がうるさくて」
『いやバーボン??』
なんか私に対してドライすぎない?この人
…いやこの人たち。
「奇遇だな」
そしてそう言って振り返ったピンガの背中に隠れていたのは
『!?』
携帯をいじってるキュラソーの姿。
なに、この2人組んでるの?
…ピンガ、
私がいくら“一緒に組みたい”って言っても
全然頷いてくれなかったくせに
(…ほぉーん)
ピンガのやつ、この様子だと
私以外にも女抱いてんじゃね
なんて根拠もない事まで考えてしまった私は
一刻も早くここを立ち去りたくなった。
『バーボン行こ』
「っえ」
ピンガとは目を合わせないように
バーボンの手を引っ張って来た道を戻った。
・
263人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ピンガすき! - 読み返したよっ!大好き!更新停止かぁ………悲しいけどずっと待ってます!! (10月8日 16時) (レス) @page26 id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
すい - ウッ……ピンガ…不足…いや今日もフラれた。不足(?)なのか?更新…お願いしまぁぁぁす!(うざくてごめんなさい(>_<))親友の方もお願いします! (9月29日 7時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - また更新楽しみに待ってます! (9月29日 7時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 久しぶり見に来たらスッゴい人気出ててビックリしましたw楽しみに更新あるかな〜と見たら無くて少し残念でしたがまた一から読み返して「これは、人気になるよ!やっぱ何回見ても面白い!\(^o^)/」って思いましたwww (9月29日 6時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - まじで大好き!もっと見たい!親友の秘密を知ってしまったの方もっ (9月15日 22時) (レス) id: 400667dae2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:缶コーヒー | 作成日時:2023年7月27日 23時