■ ページ7
『うぉお…体が痛い…』
トラックにぶつかった衝撃だけが体に残っているのか、はたまた階段から落ちた時の傷が悪化しているのか…。
ふらふらしながらも歩く。
私はどこに向かっているんだ…。
『ぉわあっ！』
はぁ、と膝に手をついた時だった。
ぐわんっと首に手が回されて後ろに引っ張られる。
『ぐえ…ちょ、絞まる！！』
「黙れ」
『はひっ！？』
首に突きつけられたのはナイフ。
えっ、ちょっ、死んでトリップしてまた死ぬの私！？
「俺に近づくな！この女を殺されたくなきゃな！！」
『あらまベタなセリフ』
「殺されてぇのか！」
『えぐっ…すいません！！』
首を絞める彼の腕に力が入って、一瞬気が飛びそうになる。
それを保って、私はピシリと固まった。
なにこれ恐怖。
恐怖な割に、死ぬかもしれないのに余裕な私の心どうなってんの。
「ひ、人質になら俺がなる！その娘を離してやってくれ！」
「あぁ？」
近くにいたおじさんが人混みの中をかき分けて出てきた。
…もしもこの人が麦わらの一味やら誰やらと実は絡む人物で、ここで死んでしまったら原作通りにアラバスタが救えなくなったりしちゃう？
『ダメ！！』
「え？」
『…殺せるもんなら、私のこと殺してみれば？』
…そんなこと言いながらも、ガクガク足が震える。
結局強がりじゃんって思った？
そうだよ！！怖いよ！！1回トラックに轢かれたとはいえこうやってナイフ突きつけられて怖くない人いるわけないじゃん！？(逆ギレ)
「…言ったな？」
ごめんなさい神様。
せっかく大好きな世界に飛ばしてくれたのに、もう死んでしまうみたいです。
□
死を覚悟して目を閉じた。
…んだけど、私のことを押さえつけていた男の腕は気がつけば消えていて、ドシャ、という何かが倒れ込むような音。
「おっと、手が滑った」
『っな、な、な…！！』
「やる気かてめぇ…ッ」
「悪ぃな、手が滑ったんだ」
ずれた帽子を直しながら身体を起こした男を見下ろす青年。
驚きで声も出ない私を見てニヤリと笑うと、飛びかかってきた男を片手で顔面を掴んで止める。
「俺と一戦やるか？」
「っ、ひぃ…」
腰を抜かしそうになりながらもバタバタと逃げていった男に、集まっていた人々は「ナイスだ兄ちゃん！」「かっこいいぞー！」なんて騒ぎ出す。
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星月夜 - 今更ですが面白いです、一味との絡みも気になる……更新待ってます………！ (2019年3月4日 22時) (
レス) id: 83b006a747 (このIDを非表示/違反報告)
ねこまる - めっちゃ面白いです！更新頑張ってください！ (2018年3月31日 15時) (レス) id: caaeb6c119 (このIDを非表示/違反報告)
まぴこ(プロフ) - 漫画大好き少女さん» そう言っていただけると嬉しいです！ありがとうございます！！ (2018年3月4日 22時) (レス) id: 9e4a742bcf (このIDを非表示/違反報告)
漫画大好き少女(プロフ) - 面白いです！続きめっちゃ期待してます！頑張ってください！ (2018年3月4日 22時) (レス) id: 412f05bc98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぴこ | 作成日時：2018年2月25日 20時
