ever

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Aside


河「Aー！はやくいくでー」

「はーい」

おとんが記憶喪失になってから私はゆずるの家に泊めてもらってる。

アメリカで統一された部屋は異様な空気に包まれてる。

朝起きて部屋を見渡すと何もかもアメリカ。トイレもアメリカ。

愛犬もアメリカ(柄のぬいぐるみ)


今日のゆずるもアメリカ。


変な人や。



朝から目が痛いな。


「っー、え、車のクッションも...。」


アメリカやった。


いや、アメリカやったってなんやねん。
アメリカ柄やな。


河「ん？これ、賢志郎に36の誕生日に貰ってんよ。持ってったらなんか賢志郎思い出したりせえへんかなぁって。」


あ、意味あるアメリカやった。


意味アメ。





ん、見取り図の盛山さんみたいな略し方してもた。


「ふーん...、あ、そやそや」


カバンの中にいれてるゆずるに貰ったオルゴールを出した。


「流してもいい？」


運転しているゆずるに聞く。


河「あ？ええよ」


流れてる洋楽を消して、オルゴールのねじを巻いた。


〜♪〜


んー、知らんわ。この曲。


河「落ち着くわ。やっぱ。」


「でも、曲忘れたんやろ？」


河「うん...。なんやったかな。」


なぜか、落ち着くメロディ。決して低くない主旋律は懐かしさをかもしだす。


「また、聞いといてよ。芸人さんとかにさ。」


河「おー」


面倒くさそうな返事をしたゆずるは静かにオルゴールの音を消した。

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