*久しぶりの気持ち ページ28
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KC「やっぱライブはいいね。」
『うん、みんなキラキラしてた。』
自宅に辿り着いて、帰りの車内でぐっすり眠ってしまった奏音をベッドに寝かせると、ソファに呼ばれて、ケンチさんが淹れてくれたお茶を飲みながら、ゆっくり話し出す。
KC「…色々、急な変更もあったけど、無事に終わって良かった。」
『…うん。初日のファンタのみんなのおかげもあるよね。』
KC「それはデカい。」
『トップバッターで頑張ってたし、距離を活かした演出も素敵だったなぁ…ボーカル2人の声も良くなってたし、何よりみんなダンスも上手くて…本当イケメンだよねぇ…もう一回見たいなぁ…』
昨日じっくりと見ていたファンタの映像を思い出して、うっとりしながら話すと、不意にギュッと手を握られて、左肩に重みを感じる。
『…なぁに?疲れちゃった?』
ケンチさんが寄りかかってきたことが分かって、甘い声で尋ねれば。
KC「…俺は?」
『…ん?』
思った答えと少し違って戸惑っていると。
KC「…俺のことは?褒めてくれないの?」
首筋を撫でられながら、額同士を合わせて、ゆっくりと、ゆっくりと尋ねられる。
思わず吐息を漏らしてしまえば。
激しく、音を立てながら、唇が重なり合う。
『…んっ…ぁ…』
息苦しくなって声を漏らせば、より深く重なり合って、目の前の彼の服をキュッと握りしめる。
KC「…啓司のところ…」
しばらくしてから、ポツリと呟いた名前にドキリとしてしまうけれど、きっとケンチさんは気づいていない。
KC「…やっぱりAの声、好きだなって思ったし…真っ白なドレス姿も綺麗だった…」
ポツリポツリと話しながら、頬、首筋と口付けていきながら、ケンチさんの大きな手が腰や背中と這っていく。
KC「…ライブも好きだし、Aと昔みたいに一緒に…あーだこーだ言いながら作り上げられて…すごい幸せだって思えた…」
簡単に抱き上げられて、ソファの上であぐらをかいたケンチさんの上に座らせられれば。
KC「…ライブの後の…この興奮も、久しぶりでヤバい…」
困ったように笑いながら、見上げてくるケンチさんを見ると、何でも許したくなってしまう私も、相当ケンチさんが大好きすぎて、ヤバいと思ってた。
でも。
着ていたTシャツの中にケンチさんの手が入り込んで、背中を撫でられると。
『…っ…』
思い浮かんだ顔をかき消すように、ケンチさんの首に腕を回して、何度も何度も求めた私を、ケンチさんは優しく受け止めてくれた夜だった。
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ユキ(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます(*^^*) (2021年9月30日 21時) (レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
rhszh(プロフ) - 更新ありがとうございます!早速読みました!最高です!お誕生日おめでとうケンチさん! (2021年9月30日 0時) (レス) id: e78e4a67b5 (このIDを非表示/違反報告)
きき(プロフ) - にゃんちゅうさんの小説大好きで何回も読んでいます!赤ちゃんも産まれてこれからどうなっていくのか続きが楽しみです! (2021年4月9日 0時) (レス) id: 1cb6a41e93 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - キャー(/▽\)♪ (2020年9月30日 7時) (レス) id: 5f63e3cc55 (このIDを非表示/違反報告)
きくりん(プロフ) - あらあらケンチさん鋭いですね。啓司さんとケンチさんの中が悪くなりませんように (2020年9月7日 0時) (レス) id: 97f67c1a4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃんちゅう | 作成日時:2018年12月16日 0時